e-経営コンサルタント通信ではリストラ・資金繰り・経費削減などの問題を経営者の視点で吉岡憲章が経営コンサルティングいたします。

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┃儲┃か┃る┃会┃社┃に┃    やろうぜ再建!破産夜逃げにならぬ為に!
┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━┳━┳━┓    経営プロデューサーレポート
┃し┃よ┃う┃じ┃ゃ┃な┃い┃か┃!┃    2011.4.6 Wed. Vol.533
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◆今月(4月)のホームページ◆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 □吉岡憲章のコラム
『がんばろう 日本! がんばろう 中小企業!』『厳しい環境を勝ち抜く!』
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 □経営者のための健康情報
  『被災地の方々に物資を』『管理栄養士としてやれることを精一杯やる』    
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◆目次◆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 01:【経営発展のヒント】        トップの器  
 02:【銀行員を貸す気にさせるテクニック】手形決済と融資返済ができない
03:【コンサルの視点】       誰がこんな光景を予期しただろうか!   
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┃01┃経営発展のヒント      『トップの器』
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 東日本大震災からもうすぐ1ヶ月になる。地震・津波・原発のトリプルパンチ
をまともに受けたが、その被害の全容すら未だつかめないほどの酷さだ。
その一方で、対策をすすめる政府のウェイトの置き方が、被災者よりも原発の方
に傾いていっているような感じがしてならない。

 メディアも原発の技術論を中心とした報道が多く、国民全員を総物理学者にで
もしたいのかと思うほどだ。このあたりのことは専門家に任せてもっと被災者や
被災地の状態、支援する人の苦労、さらには今後の復旧への道のりなどに焦点を
合わせてほしいものだ。

 前号でも申し上げたが、なんと言っても中央政府の動きやビジョンが見えてこ
ない。広報を担当する官房長官はもっぱら原発の技術的状況の説明ばかり。裏の
前官房長官も何かやっているのだろうが、やはり裏行動の範囲に留まっている。
アメリカやフランスの大統領の発言の方がよほど耳に残る始末。

 今回ほどの大震災に抗するには戦争と同じレベルで当らなければならない。戦
いには、作戦を立て、全軍をまとめて指揮する参謀総長がいなければ、戦いにな
らない。

 この未曾有の被害を知ったとき、私は首相に替わって全軍(自衛隊という意味
ではない)を戦略的に指揮する人物が任命されると思っていたが、結局は将軍で
はなく将校レベルの寄せ集まりだ。だから、決断もできずに、実行も遅れ、困る
のは被災者ばかりという状況に陥っている。首相はこの総指揮官を任命すること
をまず行わなければならないのだ。(その将軍を多分首相自身と思っているとこ
ろに間違いの発端があるのだが)

 話は変わるが、先日クライアントの方針発表会に出た。中小企業だが、業界で
はナンバーワンの占有率を誇っている。

 本年の基本理念は“世界市場においてわが社のスタンダードを確立する”とい
うことだ。世界市場と戦える体制を作り上げることの宣戦布告といってもよい。
 外国企業との提携を含め、技術、設備、販路、人財面から成功する道筋を明確
にした計画が発表された。

 さらに、この高いビジョンを実現するためには、全社員がチャレンジ精神を発
揮する社風にすることが絶対条件で、社長は次の3項目を全社員に強調した。
1.利益創出に徹底的に挑戦
2.計画・目標達成に徹底的に挑戦
3.自分の夢に向かって駆け上がる

まさに、これが戦いに臨むトップの器というものである。

                  【経営プロデューサー  吉岡 憲章】
    
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┃02┃銀行員を貸す気にさせるテクニック『手形決済と融資返済ができない』
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 銀行の決算である3月末も近い28日、ある中小企業経営者から緊急相談。
当社メルマガの愛読者のようで、3月末日の手形決済ができない、月末の融資返済
もできない、どうしたら良いのかという相談だ。月末まで時間がないために経営
者に資金繰り表と銀行別預金残高と融資残高一覧表をメールするように連絡する。

 しかし、この経営者は「資金繰り表は作成していない、自分の頭に入っている」
とのことだ。年間売上500百万円の企業の経営者の発言としては、少し違和感を持
ってしまう。その結果が、銀行にとって最も神経を尖らせている3月決算時の資金
不足となり返済ができないということになってしまったのだ。

 時間がないため、私が経営者から聴き取り資金繰り表を作成した結果、やはり
手形決済は全額決済できず、銀行返済も不可という状態だ。経営者に確認すると
2月末も返済ができず、3月もできないとなると延滞2回ということになってしまう。
手形決済ができないと、不渡り、倒産だ。取引先は、一斉に手を引き商売ができ
なくなる。

 今回の場合、手形決済と銀行返済の対応を同時に行わなければならないのだ。
手形決済ができないため、手形ジャンプの依頼を受取人に要請した。手形受取人
としても、受取った手形が不渡りになれば金額を受取ることはできない。不渡り
になった場合、法的処理がなされ配当金が僅かばかりとなってしまう。

 誠意を持ってお願いすれば、ジャンプに応じてくれるはず。ただし、やみくも
にお願いしても、すぐに「良いよ」とは言わない。何故、ジャンプが必要なのか
いつ支払が出来るのかを、しっかり説明することが必要だ。この場合でも資金繰
り表が必要なのだ。

 経営者に色々と質問をして判明したことだが、2月返済ができなかったときに、
リスケを勧められたとのこと。今後の資金繰りについてもリスケをしないと資金
が回っていかないことは明らかだ。経営者は、リスケをすれば銀行から見放され
会社が潰れてしまうと勘違いしていたらしいのだ。銀行返済については、正直に
返済できない旨を説明することが肝要だ。

 この経営者が行わなければならないことは、利益を創出する仕組みを考え実行
すること、躊躇している時間はない。行動に移すことが自社を救うこととなる。

       【エグゼクティブ・コンサルタント  奥山 孝司】

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┃03┃コンサルの視点   『誰がこんな光景を予期しただろうか!』
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 東北地方太平洋沖地震の被災地の皆様に心よりお見舞い申し上げますととも
に、早期の復旧をお祈り申し上げます。 

 東北地方沿岸を襲った巨大津波により、死者・行方不明者の数は2万7千人を超
えてしまった。この悪夢としか言いようがない大災害の中、私は名古屋のクライ
アント先で経営の指導にあたっていた。地震だ!とそばにいた課長が叫んだ。ま
るで円を描くように揺れている。

 その日は新幹線で岡山から四国に入る予定であったが、新幹線はストップして
いるため、急遽翌朝に立つことにした。ホテルに戻ってテレビを見ると、巨大津
波の映像には、まるで海が溢れるように防波堤を超えて市街地に流れこんでくる
様子が映し出され、事態の深刻さを物語っていた。

 そして、2日後の15日の早朝、第一原発4号機爆発の一報が入った。これまで経
験したことのない事態が巨大地震、津波によって起こってしまった。日本は電力
消費量23%を原発に依存し、事故発生前には54基の原子炉が稼働していた。地殻
変動が活発化している今、早急に対策を講じなければ、危険な状況に陥ることは
明らかだ。

 原発事故が起きたときは「止める、冷やす、封じ込める」が大原則だ。しかし
冷却する作業が後手後手になったためにここまで重大な事態に発展してしまった。

 災害地域を含む東北地域には、自動車、精密、電気機器等の製造業の工場が多
い。この大地震で生産活動には3つの制約がのしかかる。

 第一の問題は工場の損傷だ。特に建物や設備が破損し、直接的な被害を受けた
企業の復旧には時間がかかる。
 第二の問題は計画停電にある。東電の電力供給能力は大震災の影響で3400万キ
ロワットに落込んだ。夏場の需要は5500万キロワット必要といわれる。計画停電
が長引けば、生産の回復はさらに遅れる。

 物流の停滞という第三の問題も見逃せない。必要とする原材料や燃料を思うよ
うに調達できず、対応に苦慮しているのが実態だ。
 このように、原発事故発生による電力不足や道路交通網の遮断などがある程度
正常化するまで数ヶ月要すると仮定すると、生産活動への影響ははかり知れない。

 製造業で取られているムダを省くため、必要なものを必要なだけ製造するジャ
ストインタイムの生産方式が浸透しているため、サプライチェーン全体の在庫は
少なく、小さな部品の欠品でも生産全体に影響を及ぼしている。

 中でも、トヨタは今回の大震災の影響で半導体製品や樹脂、ゴムなど約500種
類の部品の入手が難しくなっていることを明らかにした。取引先メーカーの工場
の復旧支援にも全力をあげているという。

 今こそ、打ちのめされても、絶対に諦めない「東北魂」をもってそれぞれの企
業がスクラムを組み、早期の復興を望んでやまない。

  【未来事業 シニアコンサルタント 石黒 和男】

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