e-経営コンサルタント通信ではリストラ・資金繰り・経費削減などの問題を経営者の視点で吉岡憲章が経営コンサルティングいたします。

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┃儲┃か┃る┃会┃社┃に┃    やろうぜ再建!破産夜逃げにならぬ為に!
┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━┳━┳━┓    経営プロデューサーレポート
┃し┃よ┃う┃じ┃ゃ┃な┃い┃か┃!┃    2011.3.23 Wed. Vol.531
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◆今月(3月)のホームページ◆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 □吉岡憲章のコラム
『政府与党はコップの中の争い』『中小企業はまず足元を固め、成果をあげよう』
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 □経営者のための健康情報
  『春の野菜―菜の花』『ビタミン、カロテン等の栄養価とおいしいパスタ』
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◆目次◆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 01:【経営発展のヒント】        危機を体験した人は強い  
 02:【銀行員を貸す気にさせるテクニック】これが最後の融資だと言われて・・
03:【公認会計士の一口講座】      義援金の税務上の取扱い  
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┃01┃経営発展のヒント     『危機を体験した人は強い』
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 3月19日夜、山形空港のロビーでこの原稿を書いている。実はどうしても東日
本大震災の中心地にある顧問先に行かねばならず仙台に入った帰途だ。
東京⇔仙台の東北新幹線は当然のことだが震災のため不通。行くとすると秋田ま
たは新潟に行き、あとは陸路で仙台に入るほかはない。ということで、JALに
て羽田空港から山形空港に飛び、その後は陸路で仙台を往復することにした。

 問題はその山形⇔仙台間の陸路往復である。高速バスがあるが、現在唯一の交
通手段なので大勢が使用するため大混乱し、いつ乗れるか分からないとの情報。
やむなく顧問先に送迎をお願いすることにした。このような時に負担をおかけし
て本当に恐縮の至りだ。
 
 もちろん、時間的な負担もあるが、それ以上に気をつかうのが、自動車に入れ
る燃料がなかなか手に入らないのだ。燃料を入れるためにスタンドに何時間(と
いっても10時間に近い時間)も並ばなければならない。場合によっては徹夜まで
するそうだ。仙台に行く道路際のスタンドに2キロもの行列ができている。さらに、
待っていれば必ずいつかは入れることができる保証はない。途中で品切れストッ
プになることが多いということだ。本当にその辛抱強さには脱帽だ。

 訪問先の玄関に入るといつもの大会議室前に「本社地震対策本部」と大きく張
り紙があり、室内には顧客先のマッピングから始まり、お客様班、物資班・・・
燃料班までこの緊急時に対応しなければならない緊急組織が作られている。かな
りの緊張感が伝わってくる。

 そして、幹部の皆さんに会ってビックリした。なぜかというと全員がものすご
く明るいということだ。お会いするまでは、大震災のショックとこの先の不安で
かなり落ち込んでいると思っていた。実はどうやって慰め励ますかを考えていた。

 会議の冒頭に被災した犠牲者に黙祷を捧げた。その後の皆のやり取りが、まさ
にこのピンチをどうやってチャンスに生かすかとの発想に基づく発言が繰返され
る。従来だと「そんなことはムリだ」という主旨の発言も随所にあった。しかし、
いまは皆無。何としてでもこの危機を乗り切っていかねばならない。それを実現
するのは自分たちしかない、との決意が顔に満ちている。

 6時間ぶっ通しの戦略会議でこの大震災危機を乗り切るメドができあがった。
あとは皆が心を合わせて実行すれば必ず成果が出てくる。最後に社長が
 「吉岡先生の真似をして皆に申し上げる“これから始まるのです!”」
と締めくくってくれた。

 山形に向かう途中で、地震の大きな跡があちこちに残る道路を走りながら、送
ってくれる専務がこんなことを言ってくれた。
「いつもはウチの会社の中にも消極的で言われたことしかやらないような人でも、
この地震を体験してからは、黙っていても自分で考えてどんどん仕事を進めてく
れるようになった。きっと、この危機の中で自分というものを見つめなおしたの
でしょうね。他の会社でもそのような変化が多く出ていると聞いています」

 これは、凄いことだ。本当に生きる死ぬを経験すると、心の中がこんなにも強
くなるということだ。この会社の人たちだけではなく、東北でこの大震災を体験
された方は、心の中にそのような強さが培養されたのだと思う。この強さがこれ
からの会社や地域の復興を押し進めていく原動力となるのだろう。

 余談だが休みの中を出勤した社長をはじめとして幹部の方々の服装はダンディ
そのもので「かっこいい!」につきる。さすが“伊達おとこ”といわれる土地に
育った人たちだ。
                  【経営プロデューサー  吉岡 憲章】
    
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┃02┃銀行員を貸す気にさせるテクニック『これが最後の融資だと言われて・・』
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 「メインバンクに融資を申し込んでいたところ、融資担当者から今回の融資に
ついては実行するが、これが最後の融資です」と言われたとのこと。このような
ことは初めて言われたとのことで、慌てて連絡をしてきた。経営者としてはこの
言葉は何を意味するのか、不安になることは当然のことだ。

 言葉どおり受け止めるとしたら、もう次の融資が出ることがない、ということ
だ。融資担当者のことばの真意は、今までは比較的簡単に承認されていたものが、
今回はスムーズに通らなかったのではないだろうか。銀行内で融資を出すか出さ
ないかについて議論が行われ、追加資料の提出を受けるなどして、やっと融資審
査は通過となったはずだ。融資担当者は、今回の融資承認を得るために、相当無
理をしたのだ。そこで「これが最後の融資です」となったのではなかろうか。場
合によっては、本部の融資審査部から今回融資を受けるに当たっての条件がつい
た可能性もある。

 銀行のスタンスとしては、その企業に対し今後は審査を厳しく行うこととなる。
本当にこれが最後の融資となってしまい次に融資を申込んでも絶対に通らないか
というとそうではない。なぜなら、次に融資を申込んでも通らないということで
あれば、そもそも今回の融資自体を出していないはずだ。今回、融資が出たとい
うことは、その企業に対しての銀行融資方針は、現状維持方針、あるいは消極方
針となったのだ。融資残高は現状維持ということではないだろうか。

 「これが最後の融資ですよ」と言われた後、融資担当者に今後の銀行の
            融資対応について確認してみることが必要となる。

 本当に今後、融資を受けられないのか?何が問題となったのか?どのようにし
たら今後の融資を円滑に受けられることとなるのか?等々。企業側に問題点があ
るとしたら、それを解消するための具体的施策を呈示し理解を受けることが急務
となる。継続的に、円滑的融資を受けるために何が必要かを認識し行動すること、
これが今行わなければならないことなのだ。

       【エグゼクティブ・コンサルタント  奥山 孝司】

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┃03┃公認会計士の一口講座    『義援金の税務上の取扱い』
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 未曾有の国難が日本を襲っているようです。このような時にこそ、全国民が一
丸となって引き続く苦境を脱しようでありませんか。東北地方で被災した方々は
生活の術を全て失った方々も多く、立て直すのに尋常な努力では追いつかないの
でないかと思ってしまいます。そのような方々に義援金をお送りしようという動
きが始まっています。

 国税当局もその動きに呼応するかのように「義援金等に関する税務上の取扱い」
に関して国税庁HPで3/15には公表しています。その内容からは、税制上それを
規制するというのではなく、税制上それを促進するという流れを感じます。

 では、義援金の税務上の取扱いについて簡単に解説していきましょう。
「国等(地方公共団体を含む)に対する義援金(寄付金)」の税制上の特典は以
下の通りです。

□ 個人が支出する寄附金
  寄附金控除(所得金額の40%又は寄附金の額のいずれか少ない方の金額から
  2千円を控除した金額を所得から控除する)の対象となります。
□ 法人が支出する寄附金
  全額が損金算入の対象となります。
一般的には、日本赤十字社、報道機関等に対して義援金を拠出するでしょうが、
これらは「国等に対する寄附金」に無条件で該当します。

 さて、当方にもクライアントから問い合わせがあったのですが「企業が、その
提供するサービス対価の一部または全部を義援金として顧客から預かり、それら
をまとめて国等に寄付する場合」にはどのようになるのでしょうか。

前述した国税庁HPからすると次のような取扱いとなるようです。
・顧客に対して事前に「義援金として国等に寄付する」ことが明らかにされてい
 ること(企業のHP、ポスターなどでの告知も可)
・上記の取扱いを当該企業の所轄税務署に必要書類を提出して確認してもらうこ
 と(この税務署での確認手続きは緩和されているとのことです)
・顧客に対しては、義援金として預かったことを明示した預り書等を交付するこ
 と(この預り書等を基に各人が確定申告等を行います)

簡単には上記の通りですが、事前に所轄税務署にご確認の上実行してください。

【未来事業 公認会計士 西山 太郎】

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【発行者】 未来事業株式会社 経営プロデュースオフィス 代表 吉岡憲章
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