e-経営コンサルタント通信ではリストラ・資金繰り・経費削減などの問題を経営者の視点で吉岡憲章が経営コンサルティングいたします。

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┃儲┃か┃る┃会┃社┃に┃    やろうぜ再建!破産夜逃げにならぬ為に!
┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━┳━┳━┓    経営プロデューサーレポート
┃し┃よ┃う┃じ┃ゃ┃な┃い┃か┃!┃    2010.11.17  Wed. Vol.515
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◆今月(11月)のホームページ◆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 □吉岡憲章のコラム
『円高、不景気を政治のせいにするな』『中小企業は経営者によって決まる!』
   →→→ http://www.mirai-j.co.jp/

 □経営者のための健康情報
『冬に備え気を内側におさめる時期』『野菜や果物、有酸素運動で風邪予防を』
   →→→ http://www.mirai-j.co.jp/health_c.htm

◆目次◆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 01:【経営発展のヒント】        達成感                             
 02:【銀行員を貸す気にさせるテクニック】業績が悪い時ほど銀行と接触する  
03:【公認会計士の一口講座】      税務調査とは       
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┃01┃経営発展のヒント      『達成感』
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 経営を立て直すにあたって、先ず経営改革計画書を策定する。その際、経営者
がもっとも考え込むのが、この先の収益計画を具体的にどのように設定するか、
ということである。

 赤字状態を脱却するためには、売上高の計画数値を高く設定したくなる。経営
者には“とにかく売上増加を第一に考える”という本能がある。そうすると、経
費削減や原価管理など面倒なことを考えなくても自然と黒字転換する計画書がで
きるという安易な思いもある。

 話は変わるが、クライアントの経営改革戦略計画発表会に出席した。1年に一度
行う発表会もこれで5回目になる。ということは、私が経営改革のお手伝いをして
足掛け5年経つということだ。当初は当然のことながら、大変厳しい経営状態に追
い込まれていた。社長も役員も“わが社はもうダメなのではないだろうか”と苦
悩していた。

 しかし、1年後には見事に黒字転換を実現することができた。そして、今では経
常利益率が売上比15%という高収益優良企業に生まれ変わっている。今年度の計
画書に「当時の赤字続きを考えると、夢のような利益を計上することができた」
と述べているくらいだ。一言で申し上げれば、社長を中心として社員全員で利益
創出に懸命な努力をした結果だ。

 ところで、この社長には他の経営者と比べて変わっている(?)ところがある。
前述のように通常の経営者は、まず売上を増加することが本能、それも黒字にな
ったら、今度は会社の規模を大きくしたいので一層その傾向が強くなる。(やが
てムリをしてまた破綻の道を歩むことになるのだが)

 しかし、彼は売上はもとより、利益目標も実績よりむしろ低めに設定する。私
も初めのうちは“保守的過ぎるな”という感じがしないでもなかったが、やがて
この“固さ”が復活の大きな原動力となっていることに気がついた。

 前年実績より低く設定することは経営者にとってはむしろ度胸がいることだ。
しかし、彼は“社員たちが目標を実現することによって得られる達成感が、次へ
の前進へのエネルギーになる”と信じている。

 ただでも構造的に厳しいといわれている業界において、この4年間結果として
右肩上がりの売上、利益を得ることができているのも、経営者をはじめとして社
員全員がこの“達成感”を味わい、自信を持って改革を進めてきた結果と言えよ
う。社長からの方針発表に目をキラキラさせながら聞き入っている社員たちの姿
がそれを証明していた。
                  【経営プロデューサー  吉岡 憲章】
    
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┃02┃銀行員を貸す気にさせるテクニック『業績が悪い時ほど銀行と接触する』
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中小企業経営者と銀行担当者との会話で最近多いのは、今後6ヶ月の売上の目
処や、資金繰りとのことだ。担当者からは会うたびに聞かれると言う。経営者も
これだけ売上が落ちこんでいると、銀行担当者が心配していることは理解出来る
というものの、会うたびに聞かれると嫌になってしまうようだ。

 経営者曰く「これだけ景気が悪いと売上目処など立たない。銀行も判っている
はずなのに、何故そんなことを聞くのか?」
 銀行担当者は「自社の売上目処が何故、立たないのか?そのようなことは信じ
られない」と言う。
 すると経営者は「適当な売上計画を言ってもいいけど、実績が出ると、何故こ
んなに計画と実績が違うのかとまた言われる。どうしたら良いのか判らない」

 両者の会話はともに理解出来る。銀行から言わせれば先行きのことが判らない
企業に、融資をすることなど出来ない。これは、当然なことだ。融資をしても、
先行きのことが判らないのなら、いつ、どのように返済されるのか、目処が立た
ない。銀行としては融資をしたいが出来ないのだ。

 円滑に融資を受けるためには、企業側が売上などの数字を報告することが、ど
うしても必要だ。しかしこの業績の現状においては、売上予想など最も困難な事。
しかし、何をするにしても売上予想が計画の出発点なのだ。

 売上計画を立てる時には、前提条件を設けて銀行に説明することが必要だ。例
えば、過去6ヶ月の売上実績は前年度に比較して何パーセント減少しているから、
今後もこのような売上計画とする。或いは、現状は前年に比べて売上が減少して
いるが、このような施策や対応策を実行することにより、このくらいの売上が確
保出来る。だから、融資を受けても返済をすることが出来る、などだ。

 自社の業績が悪くなると、銀行担当者との接触は出来る限り避けたくなるとい
うもの。何となく後ろめたさを感じてしまうからだ。しかし、このようなときほ
ど、銀行と接触を持つことが必要だ。

   数字が悪いことについては素直に認め、善後策を講じることが必要だ。

 経営者は常に自社のことを考えている。そのことを素直に銀行担当者に伝える。
それが一番の解決策となるのだ。

      【エグゼクティブ・コンサルタント  奥山 孝司】

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┃03┃公認会計士の一口講座      『税務調査とは』
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 このメルマガをお読みの方の中にも「明日から税務署が来るのだけど・・・」
「今税務調査が入っているのだけど・・・」という方がいらっしゃるのではない
でしょうか。人事異動が7月初旬に行われる税務署では、この時期が税務調査の
最盛期となっているのです。今回はこの税務調査につき日本税理士連合会のHP
を引用しながら必要な説明を加えていくこととしましょう。

税務調査は国税局又は税務署の所掌の部門で、税歴表及び申告書を検討して、統
括官(統括国税調査官)が調査担当者(上席国税調査官、国税調査官、事務官。
国税局では主査)に指令します。調査の1〜2週間前には、顧問税理士及び調査す
る会社の社長に電話連絡をしています。
   ※税歴表は、申告書と一緒に提出される「事業概況説明書」や過去の税務
    調査から作られる税務署内部の管理資料です。この税歴表には、事業内
    容、代表者・役員の状況、関係会社の状況、取引金融機関など、会社の
    概況に関する事項が記載されています。また、過去数年の経営指標、例
    えば、粗利益率の推移などや、申告書の状況なども記載されています。
   ※脱税の疑いが濃厚、現金商売をしているなどの場合には、突然税務署員
    が訪問する場合があります

何年に一回ぐらい調査に入るかは決まってはいませんが、会社の規模、業績及び
過去の調査事績等により異なってきます。税務署の特別調査官が所掌する会社で
は2年おきぐらいですが、売上が数千万円以下の零細な会社等はほとんど調査は
行ってはいません。国税局所掌の大規模法人は連年調査をしています。それ以外
の特別調査官と零細な会社の中間クラスは3〜5年おきにはいります。
   ※一般的には、「3〜5年おき」と考えておけばよいでしょう。

調査に入る前に、調査担当者は「準備調査」といって、申告書の損益計算書及び
貸借対照表の科目について前年対比をします。前年に比較して異常に増加又は減
少した科目はないか調べます。又、売上総利益率(粗利)が変動していないかを
見て、調べる項目を絞り込みます。「資料せん」にも目を通しておきます。「資
料せん」とは、調査する会社と取引がある会社又は個人から、取引内容及び金額
を書いた資料で、調査や法定資料として収集したものです。
   ※資料せんは、通常支払側から収集するようにしています。通常支払側が
    少なく申告することはないからでしょう。

調査担当者は、会社に2〜3日間に渡り、午前10時頃から午後4時過ぎまでくるの
が一般的です。初日の午前中は会社の概況を聞き、会社案内、組織図、役員及び
株主名簿等を求めて来ます。又、世間話をしながら、社長さんの家族構成、出身
地、趣味等を聞きます。この世間話等が重要なキーポイントで、ここの社長は何
にお金をつぎ込んでいるのかを探るわけです。税務署の調査マニュアルにも、初
日の概況に重点を置くように書いてあります。一見親しみやすいように帳簿等を
見ずに、社長さんの家族、田舎、趣味等を話していると、安心してしまい、つい
いらないことまで話して墓穴を掘るようになります。ベテランの調査官ほど、こ
この概況を聞くのがうまく、新米ほど帳簿等を見ます。
   ※「風が吹けば桶屋が儲かる」という諺がありますが、事前準備を入念に
    している税務職員は思わぬところから本丸を攻めてきます。「能弁過ぎ
    る」のは、「過ぎたるは及ばざるが如し」です。

そして、初日の午後からいよいよ帳簿等を要求して来て、調査を始めます。調査
官は午後4時頃には調査を終わり税務署に戻り、統括官に復命をします。これは、
今日調査した事項を説明し、指示を仰ぐものです。明日はここを調べろとか、何
処何処にあれを確認しろとかの指示をします。それで、次の日は統括官に言われ
たことを確認する調査をします。
   ※担当が経験不足な新人調査官であったとしても、上記のように経験豊
    富な統括官によって適宜な軌道修正を施されますので、「油断は大敵」
    なのです。

午後には、今回の調査の総括として、問題点を指摘して、宿題を出したり、ある
いは調査官が自ら反面調査(取引相手に行って調べること)をします。 順調にい
って、調査の日から1〜2週間後に、今回の調査のまとめで話し合いたいので、税
務署に来て欲しいとの連絡があります。税務署に、社長と税理士が出向き、担当
統括官と調査官とで問題点について話し合います。税務署の指摘事項について、
社長及び税理士が納得すれば、それについて修正申告をして納税すれば調査は終
わります。もし、納得できなければ、税務署が「更正決定」をして来ますが、税
務署に「異議申立て」それでもだめなら国税不服審判所に「審査請求」ができま
す。その後は裁判所で争うことになります。

さて、「税務調査」と云えば「ただ税金を取られるだけ」と考えがちですが、案
外自社の弱点に気付かされることも多いものです。会社経営を続ける限り避けて
通れない「税務調査」ポジティブに考えてみてはどうでしょうか。

                【未来事業 公認会計士 西山 太郎】

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【発行者】 未来事業株式会社 経営プロデュースオフィス 代表 吉岡憲章
【本 社】 東京都新宿区西新宿7−8−2 福八ビル6F
【主要業務】経営プロデュース(経営改革・発展の指導支援) 講演 執筆
【MAIL】mailto:hanjou-1@mirai-j.co.jp 【URL】http://www.mirai-j.co.jp
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