e-経営コンサルタント通信ではリストラ・資金繰り・経費削減などの問題を経営者の視点で吉岡憲章が経営コンサルティングいたします。

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┃儲┃か┃る┃会┃社┃に┃    やろうぜ再建!破産夜逃げにならぬ為に!
┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━┳━┳━┓    経営プロデューサーレポート
┃し┃よ┃う┃じ┃ゃ┃な┃い┃か┃!┃    2010.07.21  Wed. Vol.499
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◆今月(7月)のホームページ◆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 □吉岡憲章のコラム
『大企業は景気がやや好転か?』『中小はいつのことか?100日戦争の提案』
   →→→ http://www.mirai-j.co.jp/

 □経営者のための健康情報
    『疲れ目は眼球を取り巻く筋肉の疲労』『疲れ目に効く食材』
   →→→ http://www.mirai-j.co.jp/health_c.htm

◆目次◆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 01:【経営発展のヒント】        決められない              
 02:【銀行員を貸す気にさせるテクニック】ネット上でコンサルが作る計画書
03:【コンサルの視点】         18世紀における戦争論と経営戦略   
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┃01┃経営発展のヒント      『決められない』
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 7月13日の参議院選挙が終わって10日ばかり経過した。投票率は57.92%と戦後
行われた参議院通常選挙22回の中でも、下から数えて6番目という盛り上がらない
ことこの上もない。

投票しなかった約42%の人たちは病気などやむを得なかった人を除いては、次の
選挙で投票するまで“政治や経済などについて世の中に対して不平不満を言う権
利を放棄した”ということになる。まして、企業経営者にとって投票するという
ことは権利どころではなく“義務”だと私は思っている。

 さて、結果はご案内の通り、与党(民主党+国民新党)が44人と選挙前より13
人も減少し新勢力として110人、野党はその反対に132人と完全に与野党が逆転し
た。衆議院の2/3条項を満たさないために、予算を伴わない法律は対立すると成立
しないこととなる。

 民主党が減った分がそのまま“みんなの党”に流れた。消費税問題が足を引っ
張ったというが、政権交代をしてから10ヶ月間における民主党の行動に“これま
での自民党と変わらないもの”と“信念のなさ”を国民は見たのが敗因と思う。

 中小企業や地方の経済環境の超低迷や国際競争力の低下、少子高齢化対策・・
限りなくわが国の解決しなければならない問題は多い。これまでの政治のスピー
ドでも追いついていけないのに、ますます“決められない”ことによる不幸拡大
は首相の言う“最少不幸社会の実現”と逆に向かってしまうだろう。

 この先、政府・与党は勢いづいている野党とどのように妥協しながら解決をし
ていくのか、見どころだ。連立、パーシャル、課題ごとの協力、両院協議会運営
方法の改善・・・いろいろ考えているだろうが、とにかく“決定”して“実行”
することを与野党ともに知恵を絞らなければ国益を損じることになる。被害者は
国民である。

 企業経営においても、経営者の最大の仕事は“決定する”ことにある。そして
その決定に基づいて、幹部や社員たちに“実行させる”ことにある。しかし、厳
しい経営に追い込まれた企業においては、方針や試作の決定があやふやであった
り、タイミングをはずしたりということが重なって、利益を獲得する行動がなか
なかとられていないことが多い。

 今の政界の危機的状態を反面教師として、

    経営者は毅然として“決定”し“行動“する信念と覚悟を

わが胸に問うてみていただきたい。

                  【経営プロデューサー  吉岡 憲章】

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┃02┃銀行員を貸す気にさせるテクニック『ネット上でコンサルが作る計画書』
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地方銀行の融資担当者との雑談でのこと。中小企業経営者から融資の申し込みが
あった。資金使途は、新規事業資金。銀行のスタンスを説明し事業計画書作成を
要請したが当然、この経営者は事業計画書など作成したことなどなく、作成出来
ないとのこと。やむを得ず作成方法を指導した。こと細かく指導したつもりだが、
なかなか理解できない様子だ。そのため、3日後までに出来る限りのところまで
作成し、持参するよう説明した。

事業を始めるにあたって必要なことは、まず事業計画を立てること。難しく聞こ
えるかもしれないが、どのような目的でその事業を始めるのか、それを実現する
にはどのように進めていけばよいのかを纏めたものだ。融資を受けることだけに、
この事業計画はどうしても必要なアイテムだ。この事業計画がないと、目的は何
なのか、どういう方向性なのかが不明なまま、不安定な事業を進めていくことに
なってしまう。事業計画書を作成することによって、事業を客観的に見ることが
でき、実現のために具体的に何をすべきかが明確となるはずだ。

この経営者は3日後に事業計画書を持参した。一見すると素晴らしい出来だ。き
ちんと製本され、ページをめくると、グラフなども分析に使われており見やすく
なっている。しかし経営者が本当に作成したのかは不明だ。融資担当者が「社長、
この事業計画書、自分で作成したの?税理士に依頼したの?」と聞くと、社長曰
く「税理士にも、先ず自分で作り、持参すれば見てあげると言われた。けれど自
分でどうしても出来ないので、仲間内の経営者に相談したら、コンサルタントを
紹介してくれた。

   このコンサルタントに相談したら2日で作成してくれた。連絡は、
             インターネットで行い、会ったことはない!」

融資担当者曰く、数字の整合性は間違いないし、非常に見やすい事業計画書との
こと。但し、具体的施策が一般的であり、面白みがない。ただ、この事業計画書
は、黒字化時期、債務超過解消期間、有利子負債解消期間については、金融庁マ
ニュアル指導通り記載されているとのことだ。

このような事業計画書が認められるならば、この企業もこの銀行もお先真っ暗だ。
このような、コンサルタントが出現したこと事態、由々しき問題だ、と思う。

      【エグゼクティブ・コンサルタント  奥山 孝司】

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┃03┃コンサルの視点    『18世紀における戦争論と経営戦略』
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 顧問先の若手社長がクラウゼヴィッツ『戦争論』について店長会議で熱く話を
されているのを聞いた。その時までクラウゼヴィッツという名前も『戦争論』に
ついてもその名を知るのみだったが、その社長の蔵書を借り、読み進むうちにわ
れわれがよく使うビジネス用語の経営戦略、営業戦略の戦略という概念をドイツ
人的な論理的厳密さで定義づけた戦略思想家であることが分かった。

 カール・フォン・クラウゼヴィッツ、1780年にプロイセンの貴族の家柄に生ま
れ、15歳で少尉に任官、イエナの会戦ではナポレオン軍の捕虜になり、解放後プ
ロイセン軍の軍制改革に取り組んだが、国王と意見を異にし、単身ロシア軍に身
を投じ、ナポレオンのロシア敗退を目撃した。その後ワーテルローの戦いでは、
参謀長として連合軍の勝利に勲功を上げ、1818年にベルリン士官学校校長に任ぜ
られ、12年間その職にあった。この12年間にまとめたのが『戦争論』と言われて
いる。

 『戦争論』における戦略の定義についてちょっと長くなるが引用する。「戦略
とは戦争という目的に沿って戦闘を運用する方策の(中略)ことである故、戦略
は全軍事行動に対して、その目的に適った目標を定めなければならない。つまり
戦略は作戦計画を立案し、行動の手順をその目標に結びつけ、行動が目標を達成
するよう按配する。(中略)戦略は実際に戦場に赴き、個々の事柄をその場で秩
序立て、全体に対する不断の修正を施さなければならない。それゆえ戦略は、一
瞬たりともその仕事から手を引くことができない」と述べている。

 この定義の中にわれわれが普段使っている経営戦略の本質が見事に書かれてい
る。それは

1.目的の明確化
2.目標の明確化
3.目標を達成するための手段(具体的施策)の策定
4.限られた資源の中での手段の優先順位(選択と集中)の明確化
5.刻々と変化する条件や環境に適応するための戦場(現場)第一主義
6.変化に対応する日々のチェックと修正  である。

 日本においては、戦略論を大学の講座で正面から取り上げることはあまりない
ように思う。しかし、BRICsのような人口の多い大国が急激な経済成長を達成する
る中において、地球全体として限られている資源をいかに有効に戦略的に活用し
て、目標を達成するかに国家や企業の消長がかかっている時代が到来している。

 中小企業においても人口減少、低経済成長下で競合他社に対して優位性を確保
するための有効な経営戦略をいかに立案・実行するかが先行き不透明な厳しい環
境を生き抜いていくためにもっとも必要かつ重要なこととなっていると思う。

*BRICs(ブリックス)とは経済発展が著しいブラジル、ロシア、インド、中国
の頭文字を合わせた総称、sは南アフリカだがまだ途上国なので審議中。
                              (編集部注釈)

             【未来事業 シニアコンサルタント 山田 喬】

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