e-経営コンサルタント通信ではリストラ・資金繰り・経費削減などの問題を経営者の視点で吉岡憲章が経営コンサルティングいたします。

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経営再建プロデューサーリポート

“やろうぜ再建!!” 破産・夜逃げにならぬために…

VOL 15

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***発注先の情報をトコトンつめろ!***
               
                   <その2・下請け編B>

★前号から続きます。
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ただひたすら“品質第一”“納期厳守”に忠勤を励んだのが、認められ
たのでしょう。
やがて数年後には、協力工場の中で40%を超すシェアを確保し、従業
員も150名を上回る規模に成長してきました。

又、基板組立ての主体が人手から自動化に移行を始めた頃で、その為の
自動機導入の準備も始めました。

そんなある時、発注もとのトップから“会社全体の合理化のために、外
注政策を変更し、今後の発注はあなたのところ1社に絞るので、既存の
取引協力工場を束ねて全体としてのコスト対応と生産対応をしてほし
い。その為に貴方の工場の規模を今の3倍位にして欲しい。”との要請
がありました。

私は飛躍するためには、絶好のチャンスですし、この機会を与えてくれ
た発注元の期待(多分)にも応えねばと思い、早速近くの工業団地に土
地を物色し、なんと5ヶ月後には従来の印象を打破したような近代的な
基板組立工場を完成させました。

従業員も300人近く抱え、送迎専用バスを4台用意し従業員の子供の
ための保育園まで整えました。

勿論生産のほうも超先端のインサートマシン(自動部品挿入機)や、チ
ップマウンター(自動表面実装機)も当時としては、業界でも指折り数
えて何本かの指に入る程の装備をしました。

このままで進んでくれれば全く問題なくメデタシメデタシなのですが、
“いたずらの神様”はこれで許してくれるはずは有りませんでした。

しばらくして、親会社と打ち合わせた受注計画に対し、隔たりが次第に
大きくなって来ているのに、ハッキリした状況説明が有りませんし、依
頼をされた他協力工場の系列化の移行もさっぱり進みません。
このままでは、折角準備した、設備も従業員も稼動が低下して、死んで
しまう事になります。

そこで疑問点を一つひとつ先方に確認し、その情報を積み上げてみると
1)急激な円高により輸出が停滞し、在庫を相当抱えてしまっている事。
2)そのために、この先の売上計画を下方修正せざるを得ず、どうも
これは長期的になりそうだ。
3)コスト対応のために計画していた海外工場が間もなく完成し、国内
生産は更に落ち込みそうである。
というような事がわかって来ました。

そこで、これはヤバイと思い発注もとのトップに会い、これらを確認し
ますと“全くその通りです。実は貴方との約束を果たせそうも無いとこ
ろ迄来ているのです。”との苦渋に満ちた説明がありました。

ある程度、覚悟をしていたと言え、今後の経営のことを考えるとやはり
血の気の引くような絶望感、屈辱感を味わいました。
どこにも持って行きようのないこのウサを晴らすため、仲間の下請け社
長と“屈辱会”という会を作りお互いのキズを舐め合った記憶がありま
す。

結局この様な事態になったのは
1)無意識のうちに右肩上がりを前提に、円高や海外生産など産業界の
変化について勉強不足。
2)業者中受注占有率が第一位であり、優秀な設備を装備しており、
これは誰にも負けない、という油断があった。
と言うことでしょう。

もっと深く発注元やそれを取り巻く業界の事を把握していれば、もう一
歩早く他にも営業活動をしていたでしょうに。
親会社がこの様な状況になると、これまでの契約など実際には殆ど実効
は無いも同然で頭を下げられて終わり、というものです。

直ちに他方面にも全力で営業を開始し、紆余曲折は有りましたが、最新
設備を装備し技術的にも評価されていた事もあり、数社からの受注に成
功し何とか切り抜ける事ができました。

結局経営者たるもの、親会社からどんな約束をとってもそれは紙の上の
事で、絶えず情報を把握しきちんと“詰め続ける”ことを実行していな
いと、後で100回グチを並べても何の役に立たないと言う事の典型的
なケースだと思います。

                        (以下次号)

★★スペースの関係で以下次号に掲載させていただきます★★

             経営プロデューサー  吉岡憲章

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