e-経営コンサルタント通信ではリストラ・資金繰り・経費削減などの問題を経営者の視点で吉岡憲章が経営コンサルティングいたします。

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経営再建プロデューサーリポート

“やろうぜ再建!!” 破産・夜逃げにならぬために…

VOL06

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        ***“倒産の瞬間” 何が起こる?***

 倒産に至る経過や状況により、会社が倒産したらその瞬間どの様に
なるのか、それはまちまちでしょう。

 従って、“これが倒産です”と言うような断定は出来ませんが、その
瞬間「今までと違った新しい瞬間が始まる」と言うことは共通した認
識であり、これを境にして色々なことが大きく変わるスタートライン
と言えましょう。

 倒産を予期していない場合と、少なからず覚悟をしている場合では、
大きく違い、これ又人の死と酷似しています。
私自身もこの両ケースをまさに体験をし、倒産自身の痛ましさとケー
スによる大きな差を見せつけられました。

 予期せぬ倒産について申し上げますとこんな具合でした。
銀行の強制回収により、折角手形決済資金として当座に用意していた
ものを返済に当てられ、心ならずも不渡りを出した午後3:00の瞬
間、何か大きな建物が、突然ガラガラと大音響のなかで地響きを立て
て崩れていく錯覚にとらわれ、気が付いたとき私は銀行幹部を目の前
にして、私は仁王立ちで吠えていました。

 頭の中は真っ白でもまだ死に切れていません。
 生きる本能がさまよい蠢きます。
・銀行の支店から手形が本部に運び出されるのが5時だから、それ
 まで不渡りを延ばしてもらおう。
・それまでに海外の時差を利用して、資金の調達が出来ないか。
・何も知らない社員をどうしようか。
・まだ1度の不渡りだから、もう一度チャンスがある。それまでに
 何とかしよう。(実はこれは甘いと言うことを後になって痛感す
 る)
・明日の新聞には何と書かれるのだろうか。
          ・
          ・
 連鎖倒産をした会社もやはり台風のあおりをまともに受け、しばら
くの間ゆーらゆらと揺れて、やがてドスーンと倒れて行きます。
しかし、これはその会社の直接の責任では無いだけに、皆の恨みは言
葉に尽くしようもありません。

 破産をした会社のその後の現場を覗いた事がありますか?
恨みがあると“人間ってここまでやるのか”と思うくらい、悲惨な現
場になります。

 机の上は書類が散乱、ジュースの空き缶が飲みかけのまま倒れてい
る、作業服が脱いだまま捨てられている、壁が思いっきり破られてい
る…
私の見た恨みの残った倒産は、みなこの様に怨念の固まりの様でした。

 何れにせよ、その日を境に全てが変わります。
・取引先はそのまま債権者に変わります。ヒモを持ってきて“ここ
 で首を吊れ”と言う人もいます。
・顧客は当然注文をストップし、中には、“倒れたのだから金は払
 わないで済む”とニヤッとする人がいます。
・社員は流行に乗り遅れまいとするかのようにどんどん辞めて行
 きます。(破産の場合は即刻解雇となります)
・友人・知人は何と声を掛けて良いのかわからず、便りがなくなり
 ます。

 そして多くの人が、なぜもっと早く知らせてくれなかったのか、と
声を揃えての大合唱です。
「知らせなかった」のではなく「知らせる事が出来なかった」のが正
解です。倒産を事前に知らせる事など出来る訳はないのです。

突然の倒産の瞬間はおおよそ大体こんなものでしょう。“おおよそ”
と言うのは、「その瞬間」についてはこの程度のスペースでは、とても
とても述べきれるものではありません。
また、改めて付け加えて行きたいと思っています。
さすがの弁護士達もほんの表向きのことは分かっても当事者の心の事は
分からないと言っていました。

 しかし、何と言っても悲劇の原因はもっともっと前にあるのです。
例えば ・経営計画に無理はなかったか
    ・売上第一に走ってないか
    ・気が付いたとき徹底改善をしたか
         
等々、必ず原因があるのです。
気が付いたときに、本当に徹底した改革に取り組めばこの様な絶叫を
聞く事はないのです。

               経営プロデューサー  吉岡憲章


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