e-経営コンサルタント通信ではリストラ・資金繰り・経費削減などの問題を経営者の視点で吉岡憲章が経営コンサルティングいたします。

<> 65<>2003/03/26(Wed) 12:57<>医療機関の経営改革について<>       ***医療機関の経営改革について***

小泉構造改革の目玉のひとつとして、“医療制度改革”が具体的になりつつある。
大岡裁きならぬ、小泉裁きで例の“三方一両損”を貫くそうである。
この場合の“三方”は、患者、医療保険者そして医療機関のことを指す。

この中で、医療機関の痛みについては、診療報酬引き下げと老人医療費の伸び
率管理の創設があたる。
診療報酬は3%程度の引き下げが予定されている。

一方、医療機関の経営状況はどうであるかというと、はたで考える高付加価値、
高利益はいまや昔の話である。
現在、病院全体の8割を占める200床以下の中小病院は存続の危機に直面し
ているのが実情であり、さらにこれが厳しい方向に進んでいくことは間違いが
ない。

その上、医療機関は一般中小企業と違って、“利益を追求してはいけない”との
足かせがはめられている。
もちろん、人命より利益が優先をしてはいけない、という倫理上の考えからき
ているためであろう。

しかし、経営が危ないようではそれこそ人命にかかわることになる。
これも上記のような理由がベースとなって、病院における“経営”の実態は一
般中小企業にくらべて、まだまだ地に付いてないところが多いのも事実である。

そこで私は、これまでに経験し築いてきた“企業の経営改革”戦略を、“医療機
関の経営改革”にも導入することにした。
この12月からまず首都圏を中心にして、“医療機関のしたたか経営改革”とい
うテーマで6ヶ月にわたっての講演と、医療機関に経営改革戦略の個別指導を
展開することにした。

この経営改革戦略の導入により、病院にとっては“三方一両損”ではなく、こ
の危機をチャンスとしてとらえることにより、“三方一両得”になってもらえる
きっかけとなれば、幸いと考えている。
経営改革をすることで、損をするところや人はいないのだから。

                   経営プロデューサー  吉岡 憲章

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