e-経営コンサルタント通信ではリストラ・資金繰り・経費削減などの問題を経営者の視点で吉岡憲章が経営コンサルティングいたします。

<> 83<>2003/03/26(Wed) 14:35<>なぜ経営改革を断行しないのだろうか<>   *** なぜ経営改革を断行しないのだろうか ***

 帝国データ−バンク集計による昨年度の倒産件数はなんと2万社を超えたそ
うである。また、わが国の中小企業の70%は赤字決算である。そして20%
は決算調整(お化粧)をしてなんとか黒字にしている。本当の黒字の会社は全
中小企業の10%にも満たないのである。

 赤字であるということは資金繰りも大変厳しいのである。ましてお化粧をす
ることで払わないでもよい税金を払っている会社は余計苦しいはずである。

 しかし、一向に経営改革を徹底的にやるんだ、そのためにどうすればよいん
だという声が沸きあがってこない。一部表面に出した会社のみが救われるとい
うことになる。

 多くの経営者は自分の会社はまだまだ大丈夫だと思っているのが現状である。
社員の方が現状を厳しく見ている。だから結局は経営改革を徹底的に断行しな
い。小手先のリストラ程度でやがてよくなるだろうと思っている。

 私が多くの社長と会って、なぜ経営改革の断行をしないのか聞いてみたとこ
ろ下記のような内容である。

1.自分の会社の現実を見るのが実は怖い。
2.かなり悪いと思うのであえて考えないようにしている。
3.それほど経営が悪いとは思っていない
4.見栄やシガラミに邪魔されてなかなか実行できない
5.今までどおり続けていくのがよいと思う
6.どうすればよいのか分からない
7.とにかく目先の資金繰りだけで忙しい
8.金がかかるのではないか
9.どうなっても成り行きに任せる
10.経営改革よりももっと大事なことがある
11.売上げを上げて乗り切るのみ
12.自分は今精一杯やっているのでこれでよい

これが経営改革を断行しない経営者のこころである。

私は、経営破たんを迎えて“あの時やっておけばこんなことにならなかった。
後悔してもし足りない”と天を仰いでいる社長達を数多く知っている。今も彼
らの再建を後押ししている。

こうならないと分からない経営者の悲しいサガを思う時、いま手を上げてく
れれば、破綻を迎えずにすむ会社がほとんどなのに・・・。またこの人たちの
後を追い“後の祭り”を悔やむ社長達を見なければならないのかと、つくづく
考え込んでしまうのである。

少しでも予兆が見えたら直ぐ連絡してほしい。

           経営プロデューサー   吉岡 憲章

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