e-経営コンサルタント通信ではリストラ・資金繰り・経費削減などの問題を経営者の視点で吉岡憲章が経営コンサルティングいたします。

<> 86<>2003/03/26(Wed) 14:37<>天才ほど 身のほど を知っている<> ***天才ほど 身のほど を知っている***

私はつい最近“これは天才だ”という人物にめぐり合った。
今執筆をしている本の中で紹介をする予定なので、事前であるがここで少しそ
の片鱗を申し上げたい。

 彼は(とりあえずここではM社長としておこう)、コンピューターに人間の
感性を移植した人間である。ご承知のようにコンピューターはデジタルすなわ
ち0か1で構成された世界である。従って基本的には計算を如何に早く計算す
るかを徹底して、しかも無感情に実行する。時々は拗ねたりして言うことを聞
かないことがあるが。

 M社長はもともとは美大で彫刻を専攻し、やがてそれでは飽き足らなくなり
建築学を独学で勉強し法務省本庁舎の赤レンガ庁舎の設計をするまでにいたっ
た。
やがてコンピューターと出会い、その左脳的な能力の限界を感じ感情の源であ
る右脳の活用を導入することにより、感性を持ったコンピューターを開発した
のである。

 感性を持たせることにより、例えば音声を認識し対応をさせる時に会話中の
ユーザーの気持ちに対応する応答ができるのである。客が怒ればそれをなだめ
るような、さらに客が欲しいと思うように会話を誘導してしまうセールスマン
顔負けのコンピューターまで可能にしてしまうのである。

 私はM社長と話をしながら“この人はアインシュタインみたいだ”と感じた。
その直後たまたま彼の精神的な師である高名な大学教授が偶然“この人は天才
だ。アインシュタインの再来のようだ。次の日本のノーベル物理学賞候補かも
しれない”と言ったのである。その物理学も独学で勉強をしているのである。

 しかし会社の社長といえども経営は得意ではないらしい。そこで彼は役員に
全員自分より年上の人材を配置した(彼は若干37歳である)。
不得意な経営については全権を実戦経営の分かる常務に委譲し自分は先の技術
を考えている。

 これによってさらにM社長の会社は前進を続けて行けるのである。世の中の
経営者を考えてみると、それほどは秀でていないにもかかわらず、天狗になっ
ていたり会社の中の全権限を抱え込んだりしている人が多い。結局のところ目
も行き届かなくなるようになってしまう。

 力のある人ほど身のほどを知っているということを認識する必要がある。詳
細はこの7月発刊予定の拙書をお読みいただきたい。

              経営プロデューサー   吉岡 憲章

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