e-経営コンサルタント通信ではリストラ・資金繰り・経費削減などの問題を経営者の視点で吉岡憲章が経営コンサルティングいたします。 |
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101<>2003/03/26(Wed) 14:51<>再建のために失敗の総括は欠かせない<>***再建のために失敗の総括は欠かせない*** 当メルマガもこの号で101号になり、次の200号に向かってのスタートに立つ。 そこで改めて“読者の皆様が経営の改革をするためにいかに役に立つか”という 原点を見直すことの大切さを噛みしめている。 さて、経営改革や再建を実際に指導・支援していて、なかなか成果が出ない会社 がある。方針がいつの間にか変わったり、行動が甘くなっていたり、外部(銀行や 取引先、顧客など)からの評価を下げたりしてしまう。 これに対してさまざまな事情が経営者から説明される(早い話が言い訳である。 思ったより売上げが上がらない、予想以上に従業員がついて来ない…きりがない。 しかし大概は自分の予測の甘さを棚に上げてのことである。 そこで私が指導する際、経営改革戦略計画を立てるに当たって、経営者に “これまでの経営のどこに問題があったのか”を徹底的に明確にしてもらい、 また総括をしてもらうことにしている。さらに2度とこの失敗を繰り返さない ためにも経営改革計画書に“当社が経営不振になった真の要因”項を設け、 ここにその総括を記載してもらうことをルールにしている。 私が支援している会社の社長に、経営が悪化した原因を聞いたところ、彼は “世の中の景気が急に悪くなったから”の一辺倒である。 以下こんな問答があった。 私 “確かにお宅の業界は景気の低迷は激しいが、それはどの会社でも同じでしょ” 社長“景気が悪いのは、自分では止められないのだからしょうがないではないか” 私 “それを読んで先に先に手を打つのが経営でしょ!” 社長“私は社長だから最終的には私の責任だが…、でも社員たちが自分で立てた 売上げ目標を達成しないんだから” 役員“私たちが無理な目標だと言っても、社長は怒鳴るだけではなかったですか!” 社長“そんなに怒ったつもりはないよ” 役員“社長が無駄な投資をした分を取り戻すためにも、経営数字にこだわっていた ではないですか” 社長“いや、あの投資だって、経営目標だって辞めたA君が大丈夫だって言って いたから決めたんだ” 私 “社長は被害者意識になっているんじゃないのか。社長はこのように経営が 厳しくなった加害者なんだ。そこを間違えるな!” 私は2時間にも及ぶこのような内容の繰り返しにいささか辟易し、“社長、これ 以上あんたが本当に原因を他に押し付けるのなら、社長の首を取るよ”とまで言った。 (僭越ではあったが・・・)しかし、役員以下幹部たちが熱心に前向きに改革に 取り組んでいるのが、反面的に輝いていた。 他人事と思うかもしれないが、経営が厳しくなった会社の経営者は多かれ少なかれ、 その理由を自分の問題ではなく、世の中や社員に責任を転嫁するのである。 だから経営が厳しくなっていったのである。 本当に何が経営を狂わせたのか、その原因を謙虚に考え、総括しなければまた 失敗は繰り返されるのだ。 経営者としては過去の傷や悪夢のようなものを思い出すのも嫌だろうが、その 気持ちを乗り越えて、総括を“経営改革計画書の冒頭の1ページ”に加えてほしい。 それが再建、改革のための避けて通れないスタートポイントなのである。 経営プロデューサー 吉岡 憲章 |
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