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117<>2003/03/26(Wed) 15:10<>塩で掴んだオンリーワン<>★★発展編★★ ***塩で掴んだオンリーワン*** 東京・日本橋に“株式会社 トラスアンドカンパニー”という会社がある。社長は 山中英郎氏。社員はほんの数人だが数年後には店頭公開することを計画、すでにその 準備に入っている。 トラス社は扱っている商品は“塩”である。というよりも“塩だけ”である。 以前、塩はそれこそ専売公社だけの目玉の専売品であり他で扱うことは許されていな かった。1997年、民営化政策によりJTに移管され、塩を扱うことが自由化された。 山中社長は、ここで塩を扱うことに着目した。なぜなら山中社長がイスラエルに行 ったときに死海の塩に関する情報を入手しその素晴らしさに魅力を感じていたから だ。 “塩”というと誰でもNaClという化学記号を思い出すだろう。さらに高血圧患者 には1日の塩の摂取量は7グラム以下にしなければならない、ということも知られて いる。そのくらい塩の取りすぎは健康の妨げになると言われている。 たとえばJTの塩のNaCl含有率は99%を超える。最近流行の“健康に良い塩” と言われるものでも96%くらいある。しかしトラス社の塩はNaClの含有率は何と 47%しかない。したがって普通の塩の倍量も摂取できることになる。 さらに残りの53%はミネラルのために味も素晴らしいし、多くを占めているカリ ウムは体内からNaClを排泄させる役目を担っている。これこそ本当の“健康のため の塩”といえる。 イスラエルで山中社長はこの塩の精製に成功し、わが国での販売の独占権を確保し ている。したがって正真正銘の“オンリーワン”である。 いま、イトーヨーカ堂を はじめ多くのスーパーや食料品店が扱いはじめ、大変な評判を得だしている。 これほどまでにオンリーワンに徹すると、受身のコストダウン要求などはない。自 分の考えとペースで経営計画を立案し、店頭公開も実現に向かうことができることに なる。 素晴らしいではないか“オンリーワン”。 詳細は私の著書“小さな会社が成功する法”(廣済堂出版社)をご参照いただきた い。 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4331508633/ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ★★改革編★★ 川崎にあるG社は板金加工工場である。社員は8名ほどの小企業である。この業界 は需要も激減をしており、コストダウン要求も凄まじいものがある。 景気の良かったときに社長は勢いに任せて、高級車を乗り回し相当派手に遊び回っ ていた。あっと気がついたときには会社の経営状態は火の車。やばいと思って飛びつ いたのが、いわゆる“市中金融(マチキンともいう)。 利息が利息を生み、いくら頑張っても借入れは増えるばかり。そのうち材料代の支 払いすら満足にできなくなり、支払い督促の電話が鳴り続く毎日となった。社長は少 しでも返済に充てようと必死になって、会社の終了後夜勤のアルバイトに出る毎日と なった。これでは本業どころではない。 打つ手はひとつ。ばたばたせずにまずは心を落ち着かせる。その上でこころ静かに “経営改革計画”を作ってみる。(考えるだけでは役に立たない。必ず計画書とする こと)次に、これまでマチキンに払った利息がいくらになるかを計算する。大幅に元 金以上になっていたので、これでマチキンへの支払いは終わり。その旨先方に伝える。 アルバイトは即刻中止する。昼間はお客さんをくまなく回って受注活動をする。昼間 にできなかった仕事は夜に行う(これまでアルバイトをしていた時間)。 6ヵ月後にこの会社はきちんと利益が出るようになり、停滞していた支払いも通常 に戻った。経営改革の効果が出たのである。現在C社はさらに会社を発展させるため に“オンリーワン事業”の展開の準備に入ったところである。 要はきちんとした改革計画書を作り、あとはその見通しの上で自信を持って本業中 心の行動をすることである。 経営プロデューサー 吉岡 憲章 |
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