e-経営コンサルタント通信ではリストラ・資金繰り・経費削減などの問題を経営者の視点で吉岡憲章が経営コンサルティングいたします。

<> 124<>2003/03/26(Wed) 15:21<>いまこそ QC活動の取り組みを & 景気対策に無利子国債30〜50兆発行だと…ふざけるな<><改革編>

***いまこそ QC活動の取り組みを***

 今の世、品質活動と言うとすぐにISOである。9000であったり14000という
ことになる。しかし私はISOが品質向上に本当に貢献しているのかというと首
を傾げている。こういうとISO関連の先生方からこっぴどくお叱りを受けそう
だが…。まあ役に立たないというよりもかなり大きな限界があるとでも言ったほ
うが良いのか。
もちろん私自身、自分の会社でISO9001、9002も取得したし、取得中・取得
後の会社を数多く知っている。その経験から言っても「この程度で取れるものが
本当の品質に役立つ筈がない。営業上は役立つが…」と思っている。

 それよりも、私は指導先の経営者に品質への取り組みについて質問すると「い
ISOも取ったし…」と鼻高々に答える。それではと社長に対して品質のついて具
体的に質問をすると「しどろもどろ…」、現場に行ってみると「これが品質改善に
取り組んでいるのか!」と唖然とする。

 社長に「お宅はISOをやり始めてから経営がおかしくなったでしょう?」と嫌
味たっぷりに聞くと「実はその通りです」と答える。実際の因果関係はないと思う
のだが。ISOの弊害部分はこれを取ったからうちの品質は大丈夫だと経営者が思
ってしまうところにある。

 ISO程度の品質の取り組みでは、経営に貢献するほどのものにはならない。程
度が高い・低いを言っているのではなく、品質に取り組む“深さ”が足りないと
いうこと。

 今から20年以上前わが国は徹底したQC活動が花開いていた。品質を検査の
範囲から“顧客のニーズに対応する作り込み”にまで広げた。これが日本の品質
の優秀さを世界に冠たるものにまで昇華した。やがてそれをさらに発展させるべ
く(西欧の日本つぶし戦略のあおりを受け)ISOへと重心を移行させた。

 今、QCというと何か時代遅れの古い遺物を言っているように思う知恵者達が
多いし、企業からQCが忘れ去られてきつつある。
ぜひここでもう一度いわゆるQC的な考え方、TGC、QCサークル活動等を見つ
め勉強しなおしてほしい。

 技術改革や製造品質改善は当然のこと、経営改革についてもそのもととなって
いるのは“QCの考え方”であり“QC手法”の応用なのである。ISOでは経営
改革はできない。

           経営プロデューサー   吉岡 憲章
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<徒然編>

***景気対策に無利子国債30〜50兆発行だと…ふざけるな!***


 日曜日10時からの報道番組を見ていた。大物政治家K氏が相変わらずの大口
を叩いて小泉政策について批判をしていた。
 小泉改革の良否はともかくとして「それではどうすれば景気を回復できます
か?」との問いに対して、K氏は「日銀に無利子国債を30〜50兆円を発行する」
さらに続けて「景気は分子と分母の式である。分子は経済の規模、分母は投入資
金だから分母に30〜50兆注ぎ込んでもそれだけ分子が伸びればいいのだ」との
主旨であった。
 さすがに司会者も「それは昔の経済の考え方ですね」と反論したが、私はそれを
聞いて唖然とした。そのうち怒りが湧いてきた。
 そもそもわが国の年間予算は80兆程度これが分母、GDPは500兆円位でこ
れが分子にあたる。現在は500/80=62.5 となる。さあこれを分子に50兆加
えたとすると分母は130、
X/130=62.5の方程式からX=8,125(兆円)となりけた違い。現在世界でも
GDPの成長率が大きい国は発展途上国に限られる。たとえば中国は7%程度の
成長。仮にわが国の経済成長を中国の数字にあてはめると 500×0.07=35兆
となる。それに50兆もぶち込む馬鹿がいるか。
こんな政治家がいるから無責任な政局論争ばかりになって本当の景気回復にな
らないのである。社会悪的政治屋の1人だ。
 景気を回復させるならば、分母(この場合は80兆)は増やさずに効率(62.5)
を大きくすることだ。そうすると分子(500)はおのずから大きくなってくる。
すなわち経済成長につながることになる。
 では効率を良くするにはどうするか。特殊法人、行政法人、補助金などの無駄
を排除し、規制緩和と産業改革に集中することである。

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