e-経営コンサルタント通信ではリストラ・資金繰り・経費削減などの問題を経営者の視点で吉岡憲章が経営コンサルティングいたします。

<> 129<>2003/03/26(Wed) 15:29<>“誰が一番?” & アメリカは徳川幕府か?<><改革編>
          *** “誰が一番?” ***

◆東洋ワーク株式会社という人材派遣業の会社がある。社長は諏佐尚康氏で従業員は
2000人を超す。不況の影響もあり厳しい経営を強いられたが、社長を先頭に全従業
員が一致協力して改革を断行し、1年もたたないうちに大きな成果をあげて
ものの見事に危機を乗り切ってしまった。

◆3月8日、幹部社員80名が一堂に集まり第2回成果発表会が行われた。
社長の経営改革方針に対して、全幹部がどのように取り組み成果をあげたかを
発表する会である。
ほとんどの部署が計画を達成し、責任者たちは胸を張って発表をした。

◆諏佐社長から、
“こころから皆の努力に感謝する。これに甘んじないでこれからも前進しよう”
という主旨の話の後
“人間には誰でも1日24時間持っている。しかし我々はさらにこれに魂の時間が
有ることを認識しよう。魂の時間は無限である。
この魂の時間には想像も冒険もそして発見も自由にできる。
この時間を楽しみ、仕事や人生に生かしていこう”と付け加えた。

◆成果発表会の後での情報交換会で須佐社長は次のような心に残る提案を皆にした。
“これからは当社では お疲れさま とか ご苦労さま というような挨拶は一切
やめよう。仕事を楽しくやれば疲れないし、苦労でもない。それよりもわれわれは
お客様あってこその会社だ。いつもこの心を忘れないようにするために社内での
挨拶も変えよう”ということである。
 
◆そしてこれから次のような話を皆に投げかけた。
“誰が一番?”に対して“いつでもお客様!!”と応える。朝出社したときには
“おはよう、誰が一番?”、“おはよう、いつでもお客様!!”の掛け合いになる。
 明日から東洋ワークでは“お疲れ様、ご苦労様”の挨拶は消える。
毎日お客様を意識し、感謝した仕事をしていくことになるだろう。

◆ここまで素直に皆の心が改革できることこそが、素晴らしい改革の成果につながり
さらには発展に向かって走り出す風土を作り上げているのだろう。
東洋ワークの社長や幹部の皆さんに脱帽である。
         
                   経営プロデューサー  吉岡 憲章
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<徒然編>
         ***アメリカは徳川幕府か?***

 今、世界の2大トラブルというと北朝鮮とイラク問題だろう。テレビや新聞紙上
でも識者たちが“日本の主張をもっとはっきりせよ”という主旨の発言をしている。
言っていることはもっともだと思いながらも“それならあんたは何と言うんだよ”
と私は呟く。
 
“アメリカよ。利己的な国益第一主義を止めよ”とでも言えばよいのか。国益を
第一に考えるなんていうことは当たり前のこと。人間の本能だ。お釈迦様が
“天上天下唯我独尊”と言っているではないか。

 自分の個人の利益についてはものすごく主張するが、国益には無頓着なのは
世界広しといえ日本ばかり。極楽トンボの平和主義に侵されつづけているから、
それすらも判断できない。これがいわゆる識者たち。

 ソ連の崩壊は、例えれば豊家が滅び、わが国が徳川家を中心とした江戸時代に
入ったのと同じ。このときに世界はアメリカ時代に移行した。アメリカ幕府である。
将軍様は現在のところブッシュ大統領。世界の各国はその下に支配される藩に過ぎ
ない。幕府が気に入らなきゃいろいろ理由をつけて取り潰しをすることになる。
それがイラクだ。

 わが国は日本国という名の藩である。親藩でありながら他藩からは脅威に感じられ
ていないから発言力はない。富裕藩で軍事力は相当あるようだが昔の乱がトラウマと
なって刀や弓矢には全部封印されて使うことはできない。張子のトラと同じ。だから
時々隣の藩(藩主は気がふれている)から人さらいがやってきて大事な農民を
かっさらっていく。それでもろくに文句も言えない。

 こんなことで、日本藩は幕府の軍事会議(安保理)にも入れないから、正式に幕府
の政策に発言もできない。それなのに日本藩の識者たちは軍事会議に加わることにさ
えも反対する。これじゃどこで日本藩は発言すればよいか。日本藩の殿様(首相)は
ぼそぼそと分けのわからぬことを呟いているしかないではないか。将軍様の意に添わ
ぬことをうっかり言おうものならおとり潰しにあってしまう。藩の学者も農民も瓦版
屋も他藩より頭でっかちだからうるさいだけうるさいし…。

 アメリカ幕府もローマと同じ。永遠に続くわけではない。しかし少なくても100年
以上は続くだろう。つぎはどこの幕府になるか分からぬが(もしかしたら
日本幕府??)、日本藩のありようをもっと世界に通じるようなものにすることだ。
藩益を無視した人道主義や平和主義はやがて藩を滅ぼす。これでは自藩の農民たちの
人道を無視することになる。

 それにしても日本政府も、もうちっと言うことがあるだろう!

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