e-経営コンサルタント通信ではリストラ・資金繰り・経費削減などの問題を経営者の視点で吉岡憲章が経営コンサルティングいたします。

<> 130<>2003/03/26(Wed) 15:31<>ぴっかぴか作戦は儲けの原点<>
***ぴっかぴか作戦は儲けの原点***

 私は経営指導するに当って社長といくつかの約束をする。それは経営理念の
再確認であったり、“見栄やしがらみとの決別”であったりする。
さらに会社の職場環境の徹底的な改善の実行である。

 中にはきれいにすることと会社の再建と何の関係があるのか、と怪訝な顔を
される場合が多い。いくら綺麗にしたところで資金繰りが楽になったり、
利益が出るなんて…と思う。こんな会社では社長の机が一番汚く散らかっている。

 社員は経営者が思う以上に社長のことを見つめている。これまで経営が厳しく
なってきたのもすべて社長の責任と思っている。(社長としてはいろいろと
他に原因があると思っているだろうが)これまでに何度も経営を立て直そうと
思ってあれこれと社員に言ってきただろう。

 社員たちは、“社長は言っているだけ。これまでと何も変わってない。これまで
通りやってりゃそのうち又忘れるよ”と腹の中では思っている。
社長の小言は右の耳から入って左耳から出て行くだけ、の繰り返しである。

 そこで思い切って、まず社長の机の上と、引出しの中と周辺を徹底的に綺麗に
してみる。それも黙々とやる。事務所のスタッフがそれを見て“あれ、社長は何か
心境の変化があったのか”といぶかしく思う。次に事務所の中を綺麗にすることを
はじめる。事務員たちが自然とそれを見習いだして綺麗にし始める。

 そうなったら、現場の社員も含めて全員事務所に集めて、皆で力を合わせて
会社中を綺麗にしようと宣言する。社員たちはぴっかぴかになった社長の机や
事務所を見て“あれ、社長は変わった!”と思う。ここに何の説明も要らない。
彼らは必死になって“社長に負けない”ように自分の職場を綺麗にし始める。

 この段階で社長はおもむろに“経営改革計画”を全員に発表する。これまでと
変わった社長の言うことだから真剣に聞いてくれる。“これまではこれまで、
これからはこれから”だと。これが慢性経営不振病にあった会社での経営改革の
はじめ方である。

 5S、6S運動では会社は儲かるようにならない。調子の良いときの一時的な
キャンペーンで、厳しくなったらもう続かない。私の提唱するぴっかぴか作戦は
実行することによって儲かるようになる。だから続く。
儲けるための大きな戦略なのである。具体的な進め方は後日説明するが
急ぐ方は私の著書をお読みいただきたい。
http://www.mirai-j.co.jp/syoseki/syoseki-01.htm
こちらをアクセスして、「潰れない会社にするための12章」(中公新書)を
参照下さい。
 
                    経営プロデューサー  吉岡 憲章

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