e-経営コンサルタント通信ではリストラ・資金繰り・経費削減などの問題を経営者の視点で吉岡憲章が経営コンサルティングいたします。

<> 136<>2003/06/16(Mon) 15:43<>蘇ることはむずかしい & 出版にあたって<><改革編>
***蘇ることはむずかしい***

◆私は中小企業の経営者の方々に講演をするとき、この厳しい経済環境の“痛み”は経営者をダイレクトに襲うことを強調している。即ち社員はそれほど痛くない。
極端に言うならば困るのは社長だけである。

◆社長は自宅を担保に入れ連帯保証をして借入れ、万一破綻すれば全部パーッとばかりにすべてを失う。再起をしようにも生活費すらままならないのが実情となる。それ以上に再度挑戦しようにも失った信用は大きく、まるで犯罪者扱いをされる。

◆日経新聞(4月17日付)に“倒産・個人破産の経営者 再挑戦1割どまり”見出しで私の説明を裏付けするような統計が出されたので紹介したい。
中小企業庁が倒産企業の経営者1500人を対象とした調査を実施した結果である。

◆倒産で個人破産にも直面した経営者は43.4%、その中で再び起業を実現した人は13.7%。これは半数が再起業する米国に比べると極端に低い。
再起の最大の障害は資金調達である。個人財産を担保に出していたり連帯保証していることにより過半数の経営者が1億円以上の債務を背負い、3/4が自宅の売却を迫られている。
 
◆一方現在の破産法では生活に最低限必要な生活費として21万円の自由財産しか手元には残らない。これでは再起どころか今日の飯をどう食うかで終わってしまうのである。

◆私は多くの中小企業の経営改革指導を続けているが中にはどこまで真剣に“わが社の経営再建”をしようと思っているのか首を傾げたくなる社長も多いのがこれまた現実である。
“誰の会社なんだっけ!?”と思わず唸ってしまう。

破綻した時の経営者が直面する現実を知っていれば、夢中で改革に取り組むはずなのに・・・。

        経営プロデューサー  吉岡 憲章
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<出版にあたって>

 冒頭にご案内しましたように、このたび単行本としては4作目にあたる“一年で儲ける会社にしようじゃないか”を日本実業出版社より上梓いたしました。
 これまでに私が数多くの中小企業の経営を指導し再建してきた経験をもとにして、基本的な経営改革のステップとその具体的な進め方を“事例に基づいて”まとめたものです。
企業のあらゆる場面を実体験し、乗り越えてきたものでなければ書けない内容と自負いたしております。その意味でも経営に実践にすぐに生かせることができるオンリーワン的著書と自信を持っています。
 ぜひご購読いただき皆様の経営のための参考の一助にしていただければ幸いです。

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