e-経営コンサルタント通信ではリストラ・資金繰り・経費削減などの問題を経営者の視点で吉岡憲章が経営コンサルティングいたします。

<> 137<>2003/06/16(Mon) 15:50<>資金繰りは3ヶ月でクリアできる<><改革編>
***資金繰りは3ヶ月でクリアできる***

◆多くの経営者は厳しい経営状況の中で先行きの資金繰りをどうやって乗り越えるかに頭を悩ます。銀行に返済して仕入先に払ったらもう残るものは何もない、入金すら
はっきり分からない・・・。

 私は“厳しい資金繰りは原則として3ヶ月でクリアできる”と思っている。いや3ヶ月でクリアできないような経営のやり方なら今すぐに会社をたたみ撤退した方が良い、と言ったほうが正確かもしれない。

◆手形を切っている場合は今回振り出す手形が決済されてから3ヵ月後である。
したがって4月末に120日サイトの支払手形を発行するならばその決済は8月末であるから12月からは資金繰りがクリアできることになる。
現金支払であれば8月からOKとなる。

◆そんなことができるのか!? できるのだ! じゃあどうするか。3ヶ月クリアのための手順を説明すると以下のようになる。(本日は4月1日と仮定)

1.この先6ヶ月間の月次資金繰り計画表を作成する(4月実績と5〜10月まで、
支払手形のある場合はその先手形サイト分だけ先まで)
2.8月度の資金繰り表を確認して収支差異を確認する
3.8月度で収入より支出が多い場合資金繰りが厳しくなる。即ち前残が減ることで
ある。8月の繰越残がマイナスになると資金繰りがツットルことになる
  そこでマイナスにならないようにするには、8月の支出を幾らで何%減らせばよいのかを把握する
4.5月に発注先や外注先に価格交渉をする。同時に新規先を開拓し相見積りにする
5.支払条件(仕入先、給料など)の変更を検討する。
  なお、4項+5項が3項の削減金額や%に達成するまでこれを進める。本気で真剣にやれば1ヶ月で答えは出る。
6.6月度の発注はこの範囲で実行する
7.万一予定ラインを超えたらその線で発注は停止する。
8.一般的には8月には支払実行のはず。したがって以上のステップを踏めば資金繰りはOKとなる。

 上記のステップで実現できなければ、資金繰り計画自身がいい加減か、真剣さがないためにコストダウンの実行がいい加減なのである。私はこの方法でこれまでに多くの会社の資金繰りを指導して成功してきた。

 3ヶ月でできなければ6ヶ月経っても1年たってもできるものではない。経営改革とはこういうレベルなのである。
もし本当に挑戦する人がいたらどうぞご相談ください。

        経営プロデューサー  吉岡 憲章

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