e-経営コンサルタント通信ではリストラ・資金繰り・経費削減などの問題を経営者の視点で吉岡憲章が経営コンサルティングいたします。

<> 145<>2003/07/02(Wed) 13:54<>経営改革戦略計画書は経営のマニフェスト & 金融対策編(7)
★★2002年5月に発刊した“勝ち抜くための経費削減”(朝日新聞社より出版)が発刊後1年経ち、今再び脚光を浴びております。★★
 
 殆ど破綻している今の中小企業の中で頑張っている会社は、必ずやこの本が訴えている
“経費のムダ”―時間の無駄・場所のムダ・人のムダ―を見つけ利益を伸ばしているのです。
 是非手にとってお読み下さい。こちらから購入することが出来ます。

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<徒然改革編>
***経営改革戦略計画書は経営のマニフェスト***

◆最近テレビや新聞で“マニフェスト”という言葉がしきりに使われるようになった。
野党の党首と小泉さんのマニフェストのやり取りや、マニフェストを売り物にした元知事やらが出てきて今やブームになりかかっている。今年の流行語大賞になるかもしれない。

◆マニフェストって何だ。小泉さんに言わせると公約、評論家に言わせると政策を達成するための具体的な計画、プロセスだそうだ。正確を期するために英和辞書を引いてみたら 
manifest(a)明白な(vt)明示する、証拠立てる、積荷目録に記載する
manifestation (n)表明、政見発表     大分近づいてきた
manifesto (n)表明、政見発表で上と同じ

◆今度は念のために“現代用語の基礎知識”をくくった。
マニフェスト 管理表、積荷目録 マニフェスト制度 ゴミ排出事業者がゴミの運搬・処理業者に処理のプロセスをチェックする管理表を交付すること・・・“これだ”

◆つまりゴミ処理の過程を明確にして滞りなく処理作業を終わらせる管理あたりから来ているようだ。だから外来語は嫌いだ。何の事はない。“政策(ゴミでない)達成戦
略計画”と言えばよいものを、マスコミはカッコよさからマニフェストという。
それを聞いた人たちも何となく分かったつもりでいる。政治家たちは当たり前のことを流行の先端だと思っている。だからわが国は政治後進国だと言われるのである。

◆経営の世界のマニフェストは我が“経営改革戦略計画書”である。これが大事だということはもう何10年も前から提言しているし実行している。政治家やマスコミの
政治記者は少しは経営の世界の勉強でもしたらどうだ。政治のレベルの低さに驚くことになるだろう。

◆と言ってはみたが、振り返ってみると我らが中小企業の経営者にも本当に経営改革をしたいのか分からないくらいの極楽トンボが多い。マニフェストであるところの経
営改革計画書もよく理解できず、大暴風の中をやみくもに駆けずり回っている。やがて力尽きて破綻を余儀なくされるということになる。
政治家に負けずにマニフェストならぬ経営改革戦略計画書を作ろうではないか。どうやったらよいのか。それはご遠慮なく私に問い合わせてほしい。

         経営プロデューサー  吉岡 憲章
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<金融編>
***銀行員に貸す気にさせるテクニック 7***

今回は取引をしている銀行から出されている「危険なシグナル」について考えてみたい。いわゆる「りそなショック」以降、大手銀行をはじめとして全ての銀行が繰延
税金資産問題で揺れている。詳細については、別の機会に譲るとして簡単に言えば、多くの銀行が実質赤字に陥っているということである。

銀行の立場に立つならば、もうこれ以上自分の銀行の取引先から倒産先を出せない。
さらに危ないと予見される先からは一刻も早く融資した金を回収しなければならない。
そうしないと自分たちの銀行が潰れてしまう。自分たちだけは路頭に迷うわけにはいけない、他人のことは(取引先のことなどは)全く考える余裕などない。

私も銀行勤務の経験があるが、銀行の新人教育講習のときなどに何度も言われた言葉「銀行は公共の機関としての役割を持ち、誇りを持ち・・・」こんなことは全く関係ない言葉となってしまった。死語になってしまったと言える。

これからは、ますます貸し渋り・貸し剥がしが強化されると思って間違いないだろう。実際に貸し渋りや貸し剥がしに遭い涙ながらに訴えている経営者の話を聞いてい
るとその状態に至るまでに、銀行からさまざまな危険信号が送られているのになぜ気づかないのだろうかと、不思議に思うことがある。

今からでも遅くない。これまでの甘えをなくし、銀行の勝手で厳しい付き合い方に慣れることが生き抜く戦略である。危険なシグナルを箇条書きにしたのでこの機会に
ぜひ考えてみて欲しい。( )内は銀行のホンネ
1.借入を申し込んでも、なかなか返事が来ない(回答を遅らせば、あきらめるだろう)
2.他行との取引を勧められる  御社ぐらいの規模なら当行だけでなく、もう1行面倒見が良いA行との取引をした方がよいですよ。当行は、メインとして面倒を見ますから(この先危ないから他行に責任を譲り、リスクを分散したい)
3.新規融資に応ぜず短期借入を長期借入金に振り返える  新規融資は出来ませんが借入金を長期返済にして毎月の返済を軽減してあげます(ここまで面倒を見てやっているのだから後は自分で何とかしろ)
4.金利の上乗せや担保の追加を迫られる  本部がうるさいので、どうにかしてくれませんか(場合によっては他の銀行との取引を考えろ)

   マネジメントコンサルタント 奥山 孝司

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