e-経営コンサルタント通信ではリストラ・資金繰り・経費削減などの問題を経営者の視点で吉岡憲章が経営コンサルティングいたします。

<> 20<>2003/03/26(Wed) 12:16<>明確な発展方針と目標設定から事が始まる<その2><> ***明確な発展方針と目標設定から事が始まる***
                       <その2>

★前号から続きます。
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“経営発展”では、全ての事を“目的的”に発想し展開します。即ちその目的
を達成させるためにどうするか、という事に沿ってダウン・ローディングをし
ます。
これに対極的な発想が“方法論的”という事になります。

方法論的発想は素人でも出来るほどの安易な発想法ですね。
私の関係した再建で、経営計画の検討をしている時に、やおらその会社の社長
が、“社内報を作ろう”としつこく言い出しました。
 
私  “社内報と会社再建とどのような関係があるのか?”
社長 “………、やはり皆の意思の疎通が大事だから。”
私  “意思の疎通を図るのなら、直接皆を集めて社長の言葉で直接話をした
ら良いではないか”
社長 “でも…、やりたい…”
私  “こんな緊急事態に、遊びはやめて下さいよ。今は月50百万円をどう
拡大できる販売網を作るか、その為にどうするかを考えましょうよ。
そんな事やる位ならまだ寝てる方がいい。”

こんな按配です。
社長の頭の中から、目標達成のために何をするか、と言うことが完全に抜けて
しまって、“何かをしなければならないから、何をするか”という事になってし
まっていることが分かるでしょう。
これが方法論的発想というものです。

私の“経営発展”では、基本として、先ず“経常利益の目標設定”から始めま
す。
やはり、経営は利益確保をする事が、大前提ですからね。
そのときに、売上の増加についてはひとまず置いておき、検討を進めます。

例えば1年なり、6ヶ月後の利益を、社長の気持ちの上での数字も含めて、経
費の合理化が具体的にどれだけ実現可能か、その利益の中から銀行返済に幾ら
割当て、設備投資や開発投資になんぼ引当てるか…等々。

もし、この位達成できないとどのような事が起きるか。
此処まで詰めますと、損益計算書の製造原価より下の部分は、数字だけでなく
相当の具体策まで含めて、出来上がってしまいます。

次に“売上目標の設定”です。
売上の場合は、先ず現状の経営体質で、希望する利益目標が確保できるために
必要な売上金額を算出します。
引続き、その売上金額が達成できると確信の出来る販売戦略を検討立案します。

この販売戦略を立てる時には、徹底的に資料によってそれこそ“目的的”に進
めましょう。
また販売資料の三原則である、月別・顧客別・商品別の資料は不可欠でしょう。
こうやって、“これならこの販売目標は達成できる”と経営者として“確信でき
る”ところまで詰めましょう。

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