e-経営コンサルタント通信ではリストラ・資金繰り・経費削減などの問題を経営者の視点で吉岡憲章が経営コンサルティングいたします。

<> 23<>2003/03/26(Wed) 12:19<>経営発展の為の推進パワーの結集を<その1><>***経営発展の為の推進パワーの結集を***
                         <その1>

前回までは、経営発展のための5大ポイントの第1番目“明確な発展方針と
目標設定”についての概要を説明しました。
今回は第5番目の“推進パワーの結集”について、論じたいと思います。

経営発展のステップとしては、先ず経営者がわが社の経営のありたい姿をは
っきりさせて、それを数字で表す所から始まりますが、これだけでは単に数
字がならんでいるだけという事になってしまいますね。

次にこの数字に到達させるために、“実行”のパワーがいる訳ですよ。
いくら社長に力があっても、社長一人だけでは何も出来ないんですね。(ワン
マン・カンパニーなら別ですが)
としますと、“実行部隊に行動をさせる”という事が重要です。

この実行部隊は、社長の親衛隊とも言うべき“役員・社員”が中核でしょう。
次に取引先、金融機関…と続きます。
そこで、先ず社内の推進パワーを如何にして結集させるか、ということに絞
ってみましょう。

まず納得しておかなければならないことは、社長の気持ちや、悩みを殆どの
社員は理解していないという事です。
社長がどんなに頑張っても、思い悩んでも、社員達は幾ら分かったような顔
をしていても(本人は分かったつもりでいます)、彼らは“社長だから当り前”
と、心の中では思っています。

あなた自身が人に使われていた時はいかがでした?図星でしょ。
この事を、思うたびに私は、社長は何と孤独なのかと言う思いがします。
この事をぜひ社長という立場の宿命と考えて下さい。
この前提に立って、いかに社員達のパワーを結集するかという事になります。

私が此れまでの、経営発展戦略の経験から特に効果の上がることは次の3行
動(パワー結集3行動)が上げられます。
1)経営発展方針書の作成と発表会の実施
2)環境整備活動の実施
3)経営発展会議の実施

この様に項目だけを見ると、“何だこんな事か”と思うでしょうが、私の言う
レベルはそんなものではありません。
それこそ、次の様にとんでもない位徹底的に進めます。

1)経営発展方針書の作成と発表会の実施について

 社長の考える経営発展の戦略をそのまま社長の頭の中に置いておくだけで
は、何にも為りません。それこそ何もしない方が良いくらいですよね。

 そこで、社長の立てる全社の発展戦略がほぼ見通しの立った段階で、役員
や幹部に概要を説明し、彼らにそれに準じて部門経営発展戦略を立案させ
ます。

 この事が、経営幹部全体の意思の疎通を図るとともに、目的に向かって目
的的に自分の部門を考え、経営の現実に触れるいいチャンスでしょう。
 方針書には、次のような事を盛り込みます。
(1)年度計画と3年〜5年の中期計画を立てます。
(2)会社のビジョンや経営理念を明記します。
(3)中期計画については、3年ないしは5年後に、“当社は斯くありた
い”という事から、ブレイク・ダウンし利益、売上、販売網、新機
種、新事業、投資、人員…等について出来る限り数字で表します。
(4)本年度の短期計画については、それこそ、徹底的にこうやれば絶対
に社長の望む会社の姿の第一段階に到達できる、という戦略ストー
リーに基づいて数字を中心としてハッキリさせます。
具体的には又べつの機会に説明しましょう。

おおよそページ数にして50〜80頁位になるでしょう。これを手書きの
計画書ではなくきちんと印刷をし(パソコンでも充分です)厚手の布貼の
表紙で装丁をします。
“何もそこまでしなくても”とか“カッコつけなくても”と思う人が殆ど
でしょう。

しかし、これからこの方針書が“貴方の会社の憲法かバイブル”になり1
年間幹部はこの方針書を何処に行くにも携帯しなければいけない物にしま
すので、それにふさわしいレベルが必要です。
勿論、内容的にもそれに見合うようなレベルにしてください。

                           (以下次号)

   ★★スペースの関係で以下次号に掲載させていただきます★★

               経営プロデューサー  吉岡憲章

Copyright (c) 2003-2004  未来事業株式会社 All rights reserved.   Produced by i-pocket