e-経営コンサルタント通信ではリストラ・資金繰り・経費削減などの問題を経営者の視点で吉岡憲章が経営コンサルティングいたします。

<> 27<>2003/03/26(Wed) 12:22<>合理化ってどうやるの?<その1><>***合理化ってどうやるの?*** 
                         <その1>

これまでに、経営発展を進めるための 5つの要素のうち“明確な発展方針と
目標設定”と“推進パワーの結集”について書いて来ました。

これからは、“どうやって合理化をするのか”を実践的な対策方法を踏まえな
がら進めて行きましょう。
先ず合理化と言うと・・・ そう人減らし と来ますね。

しかし合理化は“人員の削減”に代表される位に“ヒト”の占めるウェイトが
大きいのですが、ここでもう一度 合理化 というものについて整理をしてみ
ましょう。

一般的に合理化は

1)人件費の合理化
2)固定経費の合理化
3)金融支出の合理化
4)仕入れの合理化
5)変動経費の合理化
6)設備・開発投資の合理化

と言うように、分類されますがこの“合理化”は“低減、削減”と同意語と考
えても結構です。

★まず合理化計画の作成を

会社というものは、利益を出すために気が付いた“ムダ”をモグラ叩きのように、
右から左に潰していけば良い、というものでは無いんですね。
なぜなら、そうやって気が付く、ムダは往々にしてそれ程合理化効果のある物で
はなく、単に精神的なもので終わってしまうものが多いのですね。

そこで、我が経営発展戦略では、先ず合理化計画を具体的に立てます。
合理化の数字的目標についてはVOL 19〜21までに申し上げましたように、
社長の望む“会社のあるべき姿”即ち、目標とする“経常利益”から出てきます。

経常利益=売上―経費(売上原価+販間費+営業外収支)  ですね。
従って、一言で言えばこの“経費をどれだけ減らすか”、と言うことです。
経常利益を10百万円増やそうと思えば、経費を1〇百万円減らすと言う事です。
このときに、前にも申し上げましたが、基本的に売上は横這いと考えて下さい。
そうしないと、合理化に対する取り組みが甘くなるだけですから。

例えば 年間売上 100百万円  経常利益 △1〇百万円
何としてでも 今期 5百万円の黒字転換、をしたい工場の場合を考えますと
次の様に目標数字を計画します。

発展計画での損益はこの様に考えます。
前期実績       発展計画      改革効果
売上          100百万       100百万        −
売上原価   
  材料費       35         30         △5
  外注費       12         10         △2
  労務費        5         15          −
  直接経費       8          8          −
小計          70         63         △7
売上総利益       30         37         +7
販間費
役員報酬         8          8          −
人件費         25         18         △7
経費           5          4         △1
 小計         38         30         △8
支払利息他        2          2          −
経常利益       △10          5        +15

尚、スペースの関係から棚卸他の細かい事項は省略してあります。

この損益計画」から、発展計画における合理化戦略は、(1)原価の低減対策
(原価率の10%削減) (2)間接人件費の削減(2名分)であると言う事は、
一目瞭然ですね。
合理化策はこの様に数字できちんと表すことにより何をなすべきかが明確になり
ます。
やることがハッキリすれば後はシメタものです。

                              (以下次号)

   ★★スペースの関係で以下次号に掲載させていただきます★★

               経営プロデューサー  吉岡憲章

Copyright (c) 2003-2004  未来事業株式会社 All rights reserved.   Produced by i-pocket