e-経営コンサルタント通信ではリストラ・資金繰り・経費削減などの問題を経営者の視点で吉岡憲章が経営コンサルティングいたします。

<> 30<>2003/03/26(Wed) 12:25<>合理化ってどうやるの?<その4><>  ***合理化ってどうやるの?*** 
                   <その 4>

★前号から続きます。
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★★人件費の合理化について(3)

私は此れまでに、約500人におよぶ社員を解雇したと言う、大変罪深い体験
があります。
それは、直接私自身が申し渡したケースも、担当責任者に指示した事も、経営
者に指導をした事も含めてです。

この様な中で、私の体験した“再建型の倒産”では、この対策が殆ど行われな
かった為(社長の方針により)、結局力のある、会社再建に欠かせない社員か
らどんどん辞めて行き、残ったのは何処へも行けない社員が殆ど、という状態
になり、この事が結局再建断念に繋がった、と言う苦い思いが有ります。

又辞めさせられる社員にとっては、大変なものがあります。
明日からの生活が、ガラリと崩れる訳ですから当り前の事でしょう。
少しでも自分に有利な条件を会社に出させようと、色々考えますね。
面会を求められ、会って見るとカバンの中に録音機を入れ、隠し撮りをしてい
る等はザラの話です。


★★売上原価の合理化について

次に売上原価をどう改善するか、について進めましょう
原価については、当然労務費の占める割合が大きいのですが、これは前項の人
件費の合理化でダブりますのでこの項では省略をし、仕入(材料費、外注費)
と現場の稼動を中心に進めましょう。

1)先ずは原価管理を徹底的に

大部分の中小企業ではこの原価管理が殆ど出来ていないというのが残念なが
ら実態です。
今生産しているこの仕事は果たして儲かっているのか、損をしているのか分
からず仕事をしているのが当り前位なのですね。
見積り金額と実際金額が会っているのかどうかすらの確認もされていませ
ん。

そこで先ず心を落着けて、モデル毎のパーツリストを広げ、部品やユニット
の実際の購入コストや外注からの納入価格を記入してください。

 次に、社内での工数計算をし、労務費を加えてください。又社内ルールによ
り直接経費を加えますと、ここにそのモデルのおおよその製造原価が出てき
ます。

 この様にして,主要モデルの原価と原価率を把握して下さい。
 次にこの原価率を低い順に並べます。
 そうしますと、下の方には原価率の高いモデル、即ち儲けの少ないモデルが
来ます。

 中にはこの段階で100%を超えている物も出てきてびっくりしますよ。
 早い話が、“足が出ている”と言う事ですね。
 そこで、原価率の悪い方から2割〜3割のモデルを取り上げ、部品や外注費
の改善が出来ないかを具体的に検討してください。

 もし改善の余地が見つからない時には、受注や販売停止リストに加えて下さい。
 これで、全体の原価率は10%は向上する筈です。
 

(以下次号)

   ★★スペースの関係で以下次号に掲載させていただきます★★

               経営プロデューサー  吉岡憲章

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