e-経営コンサルタント通信ではリストラ・資金繰り・経費削減などの問題を経営者の視点で吉岡憲章が経営コンサルティングいたします。

<> 38<>2003/03/26(Wed) 12:32<>創業の原点に返れ<>  ***創業の原点に返れ***


3号前のVOL35“小泉首相に負けずに経営の改革断行を”で改革を進めるため
には、何よりも“社長自身の考え方”が変われば、と言うことを申し上げました。

どういう事かと申しますと、会社と言うものは、社員は勿論の事、役員でさえも
社長の指示や経営方針に沿わない場合には、変える事が出来ます。
即ち、極端に言えば社長の言う事を聞かなかったり、不適と思われたりする場合に
は、その役員や社員を更迭することが出来ますね。

しかし、サラリーマン社長でない限り(中小企業では殆どがオーナー社長)業績が
いかに悪いとしても、誰も社長を辞めさせる事は出来ないわけです。
厳しい経営になった最も大きな責任は]社長に有るにも関わらず、現実はそうなので
すね。
また仮に社長自身が自信をなくして社長を下りたいと思っても、そう簡単に“厳し
い会社”の社長になってくれるような人を探す事は困難な事でしょう。

じゃあどうするか、です。このままではどうしようもないのです。
だから、“社長自身の考え方”が変わらない限り会社を改革し救う方法はないのです。
考え方を変え、やり方を変えない限り再建や発展は無いのですね。

“何言うか。俺の経営の考え方に間違いはない!”と言い張る経営者も沢山います。
その位主張しない位ですと、社長なんて商売はやっていられない訳で、それも理解
できます。

しかし、“経営は結果”です。
考え方やそれに基づくやり方が間違っていたから、この様な厳しい経営状況にある
訳で、この結果に対して何か言う事があれば、それをもって“弁解”といいます
正しいか間違っているかは、道義的な判断ではなく、経営では結果から判断する事
が妥当なことでしょう。

“考え方を変える”為に、私は経営改革を指導するに当たって、先ず“創業時の原
点”に思いを馳せて貰う事にしています。
会社を起業する時には、創業者には必ず“自分の夢や思い”が有った筈ですね。
この業界の第1人者になりたいとか、たっぷり儲けて良い暮らしがしたいとか、立
派な会社にして息子に譲りたいとか、この会社をやがては公開したい…と言うよう
に。

この様な創業時の夢は、今はもろくも崩れ、厳しい資金繰りに追われている現実の
社長の姿に、社員やお得意様を引き付ける何ものも有りませんね。
創業の時に自分の夢を奥さんや社員に熱く語り、その背中を見て皆がついて来てく
れたわけでしょう。
お客様もその姿に将来性を感じとり、不十分な面があっても色々引き立ててくれた
のですよね。

その“創業の心”を忘れてしまっては此れから再建のために協力してくれる人達の
“こころ”を捉えることは出来ないでしょう。
この原点を社長自身がもう一度きちんと確認できた時に、何をどのようにするべき
か、と言うことが自ずと分かって来ますし、周囲も本気になって改革に取り組んで
くれる事でしょう。

もう一度“創業の原点”返ってみましょう。

          
                経営プロデューサー  吉岡憲章

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