e-経営コンサルタント通信ではリストラ・資金繰り・経費削減などの問題を経営者の視点で吉岡憲章が経営コンサルティングいたします。

<> 40<>2003/03/26(Wed) 12:34<>売上を伸ばすか、支払を減らすか<>***売上を伸ばすか、支払を減らすか***

厳しい経営体質のなかで、社長はどうして再建をするかを思い悩んでいる毎日だと
思います。
売上をもっと伸ばすことは出来ないか、支払をもっと減らす事は出来ないか…と寝
ていてもそのことで頭の中は一杯です。

支出を減らす為には、
人を減らさなければならない。誰を辞めさせるか そうすると、あいつは困るだろ
うな。もっと狭い場所に移りたいが、世間が何と言うだろうか  等々。
考えるだけでも気が沈んでしまう様な感じがして、この思いにストップを掛けたく
なります。

一方売上をどうやって上げるか、という事を考えますと、はっきりはしないが何と
なく出来そうな気がして来ます。

あそこは今新機種の開発をしているから、3ヵ月後には発注が来るかも知れない。
あの会社の購買担当は、割合ウチに好感を持っていてくれているから、頼みに行っ
たら仕事をもっと回してくれるかも知れない。   等々。

何となく希望が持てるような感じがして来ます。
「かも知れない」けれども、可能性があるから何か心がわくわくして来ます。
思っているだけで、何か実現したような気持ちになって来ます。

そして次の日の会議で「色々考えたが、当社のこの厳しい経営を乗り切るためには、
やはり売上をこの1年で昨年より30%アップさせる事に会社として全力をあげた
い。この方が前向きであり、可能性に挑戦する事によって皆の気持ちもまとまる筈
だ。みんな、それでいいね。」

幹部も社員も社長に此処まで言われたら、反対するわけにも行かず、心の中では
「そんな事は無理だ!」と思っていても、「はい、そのようにします」と答えるざる
を得ないでしょう。

社長は「よし、それじゃ皆も賛成してくれるので、この方向に決めた」と言う事
になります。
結果もこの様になれば、メデタシ・メデタシなのですが…

1ヶ月たち、2ヶ月経過し、「あそこ」の新機種は開発が上手くいかず、商品化は
暫く見合わせる、との事。
「あの会社」の購買担当は、異動になり、新しい人に替わって、そういえばまだ挨拶
にも行ってなかったっけ。
こんな事の繰り返しです。

此れが売上という“魅力的な妖怪”を頼りにした場合のおおよその結末です。
勿論、ハッピーな結果になることもあり、それで危機を脱出できる事もあります。
だから“魅力的”なのでしょう。

しかし経営はギャンブルではありません。
前述しました様に、先行きの売上の殆どは「かも知れない」のです。
一方で、支出の削減は本当に実行すれば、その結果は間違いなく数字で出てくる
ものです。

先ずは、気が進まなくても、売上が今まで通りであっても、やって行ける体質に
なる様に、徹底して支出(原価や経費)を削ることが最初でしょう。
そうしておけば、「かも知れない」売上が実った時は、その分がまるまる収穫に繋
がる事になります。
これが「経営改革」と言う事です。
          
               経営プロデューサー  吉岡憲章

Copyright (c) 2003-2004  未来事業株式会社 All rights reserved.   Produced by i-pocket