e-経営コンサルタント通信ではリストラ・資金繰り・経費削減などの問題を経営者の視点で吉岡憲章が経営コンサルティングいたします。

<> 42<>2003/03/26(Wed) 12:36<>先は分からない、今を全力で<>***先は分からない、今を全力で***

会社の経営状況がどうか、と言う事は社長の顔を見れば直ぐ分かります。
初めてお会いする場合は別ですが、何度か会っている内に“此れは手形の決済が危
ないな”とか“おや、此れは銀行から借りれたな”と言うように社長の顔は経営の
良し悪しのバロメーターの様なものです。

実は私自身が体験者ですので良く分かります。
経営が厳しくなって来ますと、当然の事ながら手形の決済が出来るか、心配で心配
でたまりません。

こんな事なら現金主義で来れば良かった。何故あの時手形を切ってしまったのか、
と過去を呪います。
でも今更こんな事ぼやいてもしょうがないな、と気持ちを切り替えると、今度は
あの売掛金の回収は大丈夫かなとか、銀行に決済資金を貸してくれない、と言わ
れたらもう終りだ、どうしよう…  といった按配です。

こうやって、考え込んで行けば行くほど心配は益々深くなって行きます。
知らずしらず、ため息が出ます。動悸がして来ます。冷や汗が出てきます。
完全に自律神失調症ですね。

でも、“俺は男だ、こんな事で負けては今までの苦労は何だったのか!”と自分を
励まし、“頑張れ、頑張れ!”の毎日でした。
そしてやがてお医者さんから心身症と言われ精神安定剤と睡眠薬の毎日でした。

その内、お医者様から“あまり自分に頑張れ、頑張れとプレッシャーをかけると、
副交感神経の働きが悪くなって余計おかしくなりますよ”と神経の仕組みを教え
てもらいました。

仏教学者の ひろ さちや さんもその著書“般若心経実践法”で“無闇な頑張
りよりも、いい加減(自分にとっての良い加減)を知りなさい”と言う事がお釈
迦様の教えである、と書いています。

私自身もナルホドなと思い、フット自分の心の置く場所を変えてみましたら、
“なーんだ、そうか”と思うようになり、やがて病気は治っていました。

仏教の教えは、“過去を追うな、未来を求めるな。過去は既に過ぎ去ったもの、
未来はまだやって来ない。今なすべきことをしっかりと実行せよ”であると
ひろ先生は述べています。

経営者の悩みは尽きる事が無いくらい押し寄せて来ます。
しかし、それに打ち勝つためには、正に“今 経営改革に全力を尽くす”事であ
ろう、と思います。


               経営プロデューサー  吉岡憲章

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