e-経営コンサルタント通信ではリストラ・資金繰り・経費削減などの問題を経営者の視点で吉岡憲章が経営コンサルティングいたします。

<> 47<>2003/03/26(Wed) 12:40<>株価に一喜一憂する??<>       ***株価に一喜一憂する??***


大変な不況下のお陰で株価もついに1万2千円を割り込んでしまいました。
新聞でもテレビでも大騒ぎをしています。

新政権が発足してから、3ヶ月経過し政府の“骨太方針”は出ましたが具体的な対
策が出ていないので、海外の投資家が不安で売りに出たとか、参院選の最中でした
ので、野党の党首が“政府の改革に対する不実行が、マーケットに出た”等、分か
ったような分からない話をしています。

小泉首相は“短期的な株価に一喜一憂しない”と言っていますが私も基本的には
その通りだと思います。
経済評論家と称する方々はよく“マーケットが評価する”とか“しない”とか言っ
て悦に入っていますが、目先の株価の変動で評価する事自体がナンセンスだと思い
ます。

そもそも株価は各企業の株の将来にわたっての資産価値で本質的には決まるので
あって、それを短期的な視角で見るのであれば、インサイダー情報の関係か、投機
家の参加しかない訳です。

その、各々の企業の株価を集めて日経平均が算出されるのですから、短期的な株価
変動等ほとんど意味がないでしょう。
長期的な予測でもアナリストがいろいろ予測していますがこれまでに当たった試し
がありません。

一方、経営者の中にも自社の株価に一喜一憂している人を見かけます。
1日に1度自社の株価を確認すれば良いものを、1日4度も秘書に報告させて、上
がった、下がったと大騒ぎ、上がると目をほそめているオーナー社長に何人も会い
ました。

なぜ社長は目を細めて喜ぶのでしょうか。
当然、自分の会社の実績と将来性が市場から評価された事に対する喜びでしょう。
もうひとつ、まさかと思うでしょうが、社長が所有している株数に上がった金額を
頭の中で掛けて自分の資産を勘定しているのです。(これは複数の本人から直接聞
いた事です)

社長にとって自社株の存在は経営権を確保するために重要なのであって、売れもし
ない物を持って、自分の資産勘定をしているのは誠に滑稽で落語みたいな事にご本
人達は気がついてないようです。

取り敢えず、株価は高くて落ちるより安い方が良い。しっかりと経営改革計画を立
て、それを開示し実行する事によって会社の評価を高め、徐々に徐々に上がって行
く方が、遥かに地に足をつけた経営だと思います。


                 経営プロデューサー  吉岡憲章

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