e-経営コンサルタント通信ではリストラ・資金繰り・経費削減などの問題を経営者の視点で吉岡憲章が経営コンサルティングいたします。

<> 54<>2003/03/26(Wed) 12:46<>昔ビッグバン 今不良債権<> ***昔ビッグバン 今不良債権***

ここ毎年9月の声を聞くと、3年前の私自身を襲った、銀行の強制回収とそれに
よる経営破綻に対し、身をよじるような憤りと後悔と懺悔が入り混じったような
複雑な思いが押し寄せてくる。

突然の強制回収に対して、未だに“銀行は私との約束を破り、有無を言わさずに
われらを破綻の道に追込んだ“と言う思いがこびり付いている。
該当銀行は、その後マスコミで“強制回収とはそういうもんだ”との談話を発表
している。 何て言うこった!

その1年位前、“銀行ビッグバン”が平成10年4月から実施される、とマスコミも
銀行も経済界も大騒ぎをしていた頃の事である。
別の国策銀行の幹部が私の所にきて“吉岡さん ビッグバンに銀行はどのように対処
して良いのかよく分からないけど、しかるべき所から、貸出しを出来るだけ抑える様
に、と指導されています。その時に困らないように経営体質を改善しておいた
方が良いですよ”とアドバイス。

それに前後して、主要取引行5行全てがまるで一致協力しているかのように、様々な
形で、回収を始めて行った。
ある銀行は、一寸した噂を理由にしたり、賞与資金を気を持たせた結果出さなかった
り、メインが貸してないからとか、まるで貸渋りどころで無く、“貸し剥がし”であっ
た。

その1年間で20億円に近いものが、結果的に銀行に回収されてしまい、運転資金は
ヨレヨレ、内部留保はスッカラピン、遂には冒頭のような強制回収により留めを刺さ
れたわけである。

その時“銀行はわが身大事”と言っていた、銀行マンのしたり顔を未だに忘れはしな
い。

それから、3年の月日が経った今、世の中ではビッグバンが“不良債権”とテーマは
変わったが、同じように銀行主体のテーマにより中小企業の経営者が苦しめられる、
と言う事態になっている。

銀行はボランティアで企業に融資しているのではない。あくまでも自分達の利益の為
であり、“銀行はわが身大事”なのである。
私の周りにももう既に、債権譲渡をされたとか、全く相手にしてくれないと嘆く経
営者が急増している。

決して銀行を、我が味方などと思ってはいけない。支店長や融資担当を変えれば銀行
の責任は“それにて終了!”なのである。
銀行からどのような事をされても、動じない会社になるために、一刻も早く経営改革
を断行して下さい。
そのためには、借金経営体質からの脱出が急務なのです

                 経営プロデューサー  吉岡 憲章

Copyright (c) 2003-2004  未来事業株式会社 All rights reserved.   Produced by i-pocket