e-経営コンサルタント通信ではリストラ・資金繰り・経費削減などの問題を経営者の視点で吉岡憲章が経営コンサルティングいたします。

<> 154<>2003/09/08(Mon) 16:27<>とにかく在庫を減らそう & 金融対策編(16)
★★吉岡憲章著「勝ち抜くための経費削減」(朝日新聞社刊)に対して続々と絶賛の読後感が寄せられております★★

この本を読むとこれまでの経営の“詰めの甘さ”をイヤというほど思い知らされます。例えば79ページ「金融支出の削減戦略」―金融機関への支払いは売上げの6%が限度ライン。会社はわずかな利益の中から、いや利益がでていなくても銀行には利息の支払いをしなければいけない。―著者はこの状態を「銀行下請け」と言い、一刻も早く脱出しようと呼びかけている。まさにウチの会社だ!ではどうするか。この本の通りに計画を立て銀行に足を運んでいる。他にもムダが一杯あるはずです。
感謝! (静岡県)
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<改革編>
*** とにかく在庫を減らそう ***

◆会社の歴史が長くなるにつれて在庫が増えてくる。最近は自分の会社の倉庫を覗いたことがない経営者も多い。経営者の眼は対外的なことや生産現場に注がれがちで、倉庫まで行き届かないということだろう。せいぜい決算書の上で在庫を数字として把握している程度だろう。

◆倉庫は当初現在の生産に対応するための資材や完成品の管理、現場への調達のために使っていた。しかし時が経つにつれて長期停滞在庫やお客様からの返品、旧型設備の置き場所というように、“とにかく物を置いておく場所”になってしまう。

◆さてわが社の倉庫はどうなっているだろうか。早速確認してみよう。
“在庫品の山だ”と認識したら、その山を次の3つに分類してみる。
1.現行品、現行材料  2.長期停滞品  3.不良品

◆次に対策だ。“不良品”については再生可能なものは再生計画を作りその計画に沿って対応する。3ヶ月以上にスケジューリングされるものは処分対象である。再生不可能なもの、再生合理性の無いものは直ちに廃棄処分である。

◆長期停滞在庫については、処分価格を設定して在庫処分キャンペーン計画を作る。
これに従って処分販売をする。この計画より3ヶ月遅れても処分販売をできないものは廃棄処分である。

◆現行品については在庫量が適正であるかを調べてみる。どれだけが適正在庫量であるか。
私は基本的にはモデル別の在庫適正量は以下の式によると考える。
A・・・適正在庫量  B・・・直近3ヶ月間の月平均販売量C・・・資材等発注から出荷までの手番(1ヶ月換算) 
D・・・季節変動、キャンペーン等による販売変動係数

        < A = B × C × D >

◆例えば、B=1000個  C=20日間であれば20/30だから2/3
     D=これから季節的に通常より2割くらい販売増があるとすれば1.2
 従って 適正在庫A=1000×2/3×1.2=800個である。
これ以上の在庫があれば次の生産時にその分を減らさなければならない。

◆過剰在庫は資金繰りを圧迫する。商品価値は落ちる。場所はとる。諸管理が甘くなる。社員のモラルが落ちる・・・。諸悪の根源だ。販売と関係なく現場を稼働させることを目的とした生産や仕入は間違ってもしてはならない。

        経営プロデューサー  吉岡 憲章
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<金融編>
***銀行員を貸す気にさせるテクニック 16***

前回に続いて借入れ返済期間の延長について考えてみたい。しかしその前にメルマガの読者の方で誤解をしていると困るので一言説明を付け加えたい。それは融資を受け
る時に銀行と交わした約束ごとは守らなければいけないということである。

もし守れなければそれなりの説明を銀行にする義務がある。このことが銀行取引においては重要なこととなる。融資を受けるときには銀行と企業との間で融資の条件など
の話し合いをする。確認後銀行の所定の書類に署名捺印を行い融資の実行が行なわれる。

その時確認されるのが融資条件だ。具体的には融資実行金額・金利・返済期間・担保など。今回のテーマは、そのなかの融資条件の一つである返済期間を変更するということ。融資条件の変更を銀行に申し出るということは、それなりの覚悟が必要だ。それは何かというと貸出金利の引き上げであったり、今後融資を受けられないだろうという現実であったりする。

企業は融資を受けられなくても生き残っていかなければならない。生き残るためにはどうしたらよいのか冷静に考えて欲しい。その結果が返済期間の延長だったりするわけ。融資を受けられないならもうこれ以上融資を受けなくても経営をしていく経営改革をすればいい。

しかし銀行に返済期間の延長をお願いするときにはそれなりのルールに従うことが必要だ。そのルールとは経営計画書、資金繰りの提出である。銀行に対しては最低限このルールを守って欲しい。時間はあるようでない。直ぐに行動をすることが必要だ。

さらに計画を立てるときには1回返済期間の延長を申し出たら 2度目はないということを肝に銘じて欲しい。それを念頭にきちんとした納得できる経営改革書や資金繰り計画を作成してほしい。

私どもも協力が必要なら協力をさせていただく。メールをいただければ幸いである。今回はこのメルマガの読者でもある金融機関関係の方から指摘をいただいた点について補足説明をさせていただいた。

      マネジメントコンサルタント 奥山 孝司
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★★お気軽に参加下さい(未来経営懇話会のお知らせ) ★★
経営発展や改革などについて、食事を取りながらざっくばらんに勉強をしたり異業種交流の場とするための“未来経営懇話会”(9月度)も下記のように、会場が変更になっておりますので宜しくお願い申し上げます。

*9月度未来経営懇話会
日時……平成15年9月25日(木)(17:00〜19:00)
場所……ホテルサンライト新宿本館2階(新宿区新宿5−15−8)
TEL:03−3356−0391
(JR新宿駅東口より徒歩10分、丸の内線新宿3丁目駅より徒歩4分
大江戸線東新宿駅より徒歩8分、花園神社先明治通り右手)
テーマ…“1年で儲かる会社にしようじゃないか”
講師    吉岡 憲章(経営プロデューサー)
    “経営者の食事―ストレスに打ち勝つ体作り”   講師    吉岡 美保(管理栄養士)
費用……無料 (但し食事代3000円は必要です)
申し込み方法…未来事業株式会社 懇話会事務局宛(下記アドレス)ご連絡ください。
yy@mirai-j.co.jp
以後、10月22日(水),11月21日(金)17時〜の予定です。
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