e-経営コンサルタント通信ではリストラ・資金繰り・経費削減などの問題を経営者の視点で吉岡憲章が経営コンサルティングいたします。

<> 158<>2003/10/07(Tue) 18:02<>金融機関の発する危険信号 & 金融対策編(19)<><改革編>
***金融機関の発する危険信号***
  
◆経営が厳しくなってくると取引銀行からもこれまでになかったようなことを言われる。思わず“何をいまさら”と思うような申し入れがくる。

◆金融機関からのいろいろな要請は軽く考えずに、自社の経営の先行きや実行しなければならない改革のための重要な“のろし”であると考えよう。金融機関に見捨てられたら改革は現実的には難しい。

◆いま、わが社はどのようなことを金融機関から言われているかを整理してほしい。もし下記のチェックリストにあるようなことを言われているとすると銀行はかなり厳し
く見ていると考えてよい。即刻経営改革の断行が必要である。

   ★金融機関の発する危険信号チェックリスト
     該当する項目があれば( )内に丸印をつける
      ○印が2個以上で危機、1個以上で危険状況
      *印項目は1個でも危機状況

1. 貸出金利の引き上げ  (  )
2. 手形貸し付けの期間短縮(貸し渋り) (  )
3. 追加担保の差し入れ (  )
4. 追加保証人の差し入れ (  )
5. 他金融機関との取引の勧め (  )
6. 既存債務の繰上げ返済(貸し剥がし)* (  )
7. 銀行からの出向者の引き上げ (  )
8. 銀行の融資担当の変更 (  )
9. 債権譲渡、譲渡予約の要求* (  )
10.日繰り表の提出要求* (  )
11.手形、小切手の耳の確認* (  )
12.財務監査の要求* (  )
13.取引先の方針聴取* (  )

◆さらに詳しい金融機関の裏の顔を次の金融編で紹介する。

        経営プロデューサー  吉岡 憲章
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<金融編>
***銀行員に貸す気にさせるテクニック 19***

今回は、銀行の担当者の言葉から自分の会社が銀行からどのように評価されているかを考えてみたい。「お宅の会社は実質債務超過になっていませんか」こう聞かれたこと
はないだろうか。

会社の決算書は中小企業の場合時価で記載されてないために、資産が多く負債が少なくなっている。しかし、資産を時価で評価してみると大幅に資産金額が減少し負債が多
くなってしまう。この現象を捉えて実質的債務超過と言う。

銀行はこの現象をうまく使うことにより、中小企業に貸し剥し、貸し渋りを迫る。なぜなら時価評価をする場合,銀行は独自の調査−簡単に言えば銀行に都合のよい様に作
成できる調査―を行い債務超過であるか見極めることになる。

取引を解消したい先には評価を低くして、返済を迫ったり金利を上げたりするのである。ここではひとまず、銀行にどのよう方法で評価したのかの根拠を聞いて欲しい。

その時の銀行の回答が具体的な根拠を示して説明をしてくれるならまだ全ての面において見捨てられていないと思ってよい。しかし回答が銀行の所定の手続きにより調査しました、などと言われたら見捨てられているということになる。

覚悟を決めいろいろな対策を練るべきである。次に多いのが「今後の事業計画書を作成していただけないでしょうか」という依頼である。この言葉を聞けたならば、銀行は
まだ見捨てていないと解釈してよい。銀行にとっても融資先を倒産させたりするのは本意でないはずである。

現在は業績が悪くても,将来性があると判断したならば取引を継続した方が得である。形式主義だと思っていても口だけでは動かないのが銀行である。まず資料が必要である。

まだ事業計画書を作成していないならば、直ぐに着手してほしい。まず社長が会社の今後をはっきりさせる必要がある。将来がわからない会社に対して銀行はお金を貸すは
ずがない。

とにかく銀行の要請に対しては積極的に対応すべきである。間違わないでほしいが、“積極的に”とは直ぐに銀行に回答をするということではない。銀行への回答はタイミ
ングが必要である。このタイミングについては次回以降に説明をする。

     マネジメント コンサルタント  奥山 孝司
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<コンサルの視点>
*** 若さゆえ夢も求めたい ***

皆様はじめまして。未来事業のアシスタント・コンサルタント島森 段です。生まれて25回目の秋を迎えようとしているぴっかぴかのヤングコンサルです。今、未来事業の諸先生方に少しでも早く追いつこうと懸命に勉強中です。

会社を経営するって何だろう?改めて「経営」を辞書で調べたら「規模・方針を定めて、経済的に成り立つように事業をすること」だそうです。いやー、さすがに的を得た
ことが書いてありました。しかし、逆に何を言っているのかよく理解できないというのもこれまた辞書なのでしょうかね。

会社の経営に一番必要なのは何なのでしょうか。やはりお金!シビアですね。つまり、金を儲けていれば、それが経営なのでしょうね。突き詰めて考えても行き着くところは
結局お金・お金!・・しかしながら“未来青年コンサル部隊”のメンバーとして,何となく“それだけではない”と否定している自分もいるのです。

何が言いたいのかというと、“金儲け”というものをあくまでも最終的な目的ではなく経過的なものとして考えたいのです。一番重要なのは“夢を持つこと!”じゃないで
しょうか。

夢は経営理念に表われます。夢を持って、存続している会社はすでに金を儲ける基礎ができていると考えます。それこそが「経営」であると自分は定義づけたいと思います。

      アシスタント・コンサルタント 島森 段

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