コーヒー党に嬉しいお知らせです。昇圧作用があるカフェインを含むため血圧を上げると考えられていたコーヒーに、高血圧になる危険性を増す効果はなく、むしろ下げる効果があることが確認できました。
誰でも知っているようにコーヒーの成分カフェインは、中枢神経に直接に働いて覚醒作用があります。また腎臓に働いて利尿作用もあります。
このカフェインは、心筋に直接作用して心筋機能を上げるので血圧を上昇させます。このため、高血圧を引き起こす可能性が危惧されていました。確かにカフェインを注射した場合は昇圧作用があります。しかし、コーヒーを常用している人では、コーヒーを飲んでも血圧はほとんどあがらないことが判明しています
看護師健康調査において、コーヒー・紅茶・コーラを飲む習慣と血圧について10年間の追跡調査を行いました。調査では、コーヒー(カフェイン入り・抜き)、紅茶(カフェイン入り・抜き)、コーラ(コーラ・ダイエットコーラ)の6種類を別々に扱っています。NHS
IとNSH IIも別々に解析しています。
コーヒーについては、高血圧とは無関係という結果になりました。むしろ飲料が多いと高血圧の危険性が減る結果となりました。1日3杯までは飲まない群と差はありませんでした。4杯〜5杯、6杯以上となると高血圧になる危険性がより減る傾向となりました。なお、カフェイン抜きのコーヒーでも似た結果となっています。
カフェイン入り紅茶については、年齢の高いNHS
Iでは紅茶と高血圧とは関係ありませんでした。一方、年齢が低いNHS
IIでは、高血圧になる危険性が少し上昇しました。
コーラについては、普通のコーラでもダイエットコーラでも飲む量が増加すると高血圧になる危険性が増す結果となりました。現時点ではカフェイン以外のコーラに含まれているどの成分が高血圧に関係しているのかは不明です。 |